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世界の終わりにまた会おう   作者: 永久 光
7/7

ありがとうそして頑張ろう

俺は目を覚ました。しかし体が重く、ちぎられたはずの左腕に感覚があった。


なんなんだ?


俺は恐る恐る左腕を見ると驚いてしまう。


「なんだこれ!!」


それはまるで悪魔の腕のようだった。

爪はまるで刃物のようで腕の長さが右腕の二倍以上あり、肌が赤色になっていた。


「起きたか、呪われし者よ」


声のした方を見るとそこには痩せ細った爺さんが座っていた。


「それは呪いの腕じゃよ。お主の恨みが滲み出ておるわい」

「呪いの腕?」

「そうじゃよ。伝説によると切られても直ぐに治り、どんなものにも触れられるそうじゃよ」


俺はもう一度左腕を見る。すると何か黒いものが纏わりついて見えた。

それがどんどん大きなものになってゆき俺を飲み込もうとする。


「くそったれ、なんで体が動かないんだ」


体が金縛りにもあったようにピクリとも動かなかった。

そのうちに黒いものが人型に変わっていく。


恨め.....人を憎め.....人を、殺せ!!!


それは俺であり俺ではなかった。

やがて黒いものから手のようなものが出てきて俺の首をつかむ。


恨め.....人を憎め.....人を、殺せ!!

恨め憎めそれがお前だ!!

殺さなければお前の仲間も全て死ぬぞ!!!


「黙れ....」


現実から逃げるな。

逃げればまた彼女は泣く事にる。


「黙れ黙れ、黙れ!!!!」


しかしその声はどんどん大きくなっていき、一言一言が心を抉った。


なら全てを信じるな。お前に降りかかる火の粉は全て排除しろ。

そう全てが敵だ!!


俺は夢を見ているそう考える他なかった。


「もう.....嫌だ!!」


暗い暗い闇の中で一人泣き始めた。

辛い過去に向き合わず死んだ妹に顔など見せられない。


俺が守れなかったからだ.......。


目の前に一本のダガーが落ちていた。


これで死ねるのかな。


俺はダガーを手に取り自分の首に向けた。

皮膚と刃が当たるギリギリで手が震え死の恐怖が一気に増す。


ごめんな......サクラ(桜)


ダガーを持っていたいたが勢いよく投げ捨てる。

そして立ち上がり強く手を握りしめる。


「俺は....俺は!!もう誰も死なせない!!じゃなきゃ俺の妹に顔向け出来ねーんだよ!!!」


そう言った瞬間、暗い空間が弾け飛び真っ白な空間へと変わる。


「おめでとうお兄ちゃん!!」


俺は驚きその場に立ち竦む。


「なんでここに桜が.....」

「まあ、なんと言うかお兄ちゃんが心配だったんだ。だからね、私はいつもそばにいるよーって来ちゃったの。えへへ。」

「そっか......グス」

「お兄ちゃん?」


俺は泣いてはいけないのに泣いてしまう。


「ごめんな......本当にごめんな」

「泣かないでお兄ちゃん。私は少しの人生だったけどお兄ちゃんのおかげですごく楽しかったよ」

「でも俺が悪いんだ。あの時目を離したから」

「お兄ちゃんは悪くないよ。だから私の代わりにお兄ちゃんの大切な人を守ってあげて、そしてまたいつか会う日に.....ね」

「ま、待ってくれ!!」


消えていく桜に俺は手を伸ばす。


「ありがとう.......お兄ちゃん」


その時の桜は泣きながら微笑んでいた。


「ああ、俺も頑張るから」


そう言って俺は現実に戻された。

そこには爺さんの姿もなく、浜辺に打ち上げられているようだった。


「アカツキ様!!!」


お腹あたりに強い衝撃が走る。


「ルナなのか?」

「アカツキ様、アカツキ様!!」


ルナはまるで飼い主を見つけた犬のようだった。

そして後ろには二人の少女が笑っていた。


「全くルナったら、心配し過ぎよ!」

「アカツキはいつもモテモテですね」

「カオルにさ、サクラじゃないか!」

「あんたは少し落ち着きなさいよ!!」

「そうだね。色々話さなきゃいけない話もあるし....」


そう言われたのでとりあえず俺達は近くにあった洞窟に集まっていた。


「アカツキ様、その腕.....」

「ああ、左腕のことだな」


ルナはコクリと頷いた。


「俺が人を呪い過ぎた代償らしいんだ」

「....」

「怖いか?」

「全然、かっこいい」

「かっこいいか?」


ルナは俺に気を使っているのかそれとも本心なのかわからないが俺はどっちでもいい。

そうして話ているとカオルが料理を運んで来た。


「あんまり食材がないからこれで勘弁してよね」

「さっきアカツキのために食材を集めてたのはカオルちゃんなんですが...」

「ちょっ、ち、違うからね。別にあんたのためじゃないんだから!!」

「はいはい、ありがとうカオル」

「フンっ!」


カオルは顔を真っ赤にしてその場に座った。

久しぶりのツンデレだったが未だにその破壊力は強力だった。


「それでサクラはもう大丈夫なのか?」

「一応、アルバーの魔力は届かないから私は操られないはず。だけど心配だからアカツキ!」

「?」

「チュ....」


いきなり俺はサクラにキスをされ一瞬頭が回らなかった。

するとアイテム一覧に青い石の所持数がひとつ増えた。


「な、なななななにを!?」

「これで私はアカツキの奴隷だからアルバーの魔法は絶対に効かないはずです」


すると横から嫌な視線を感じた。


「アカツキ様ずるい」

「なんでだああああああああぁぁぁ!」

「そう、あんたは昼間っからそう言うことするだ。別にして欲しいわけじゃないんだからね」

「もう隠す気ねええええええ!」


なんやかんやで俺は全てを救うことは出来たみたいだったが、これからは守っていかなければならない。

レベルを1からあげてそしてもう一度アルバーに勝負する。俺はそう誓った。


「アカツキ様.....チュ」

「やめろってルナ。カオル、お前はしないよな?」

「グス、グス....」


するとカオルはものすごく泣きだした。


「アカツキ、泣かしちゃダメですよ」

「アカツキ様ファイト!」

「お前らのせいだろ!」

「別にいいわよ。どうせ私なんか....」


このままじゃいけないと思った俺は腹を括る。


「カオルこっちを見ろ!」

「へ?」


「「チュっ」」


「これでいいだろ。さっさと飯をくうぞ!」

「ひゃ、ひゃい」


カオルは泣き止んだもののすごく嬉しいそうだった。


わかり安くていいのだがな....。


そうしてまた始まるのだ。復讐の物語が.............。


どうもこんにちはこんばんは皆様。お元気ですか?自分はお元気です!ご存知の通り永久光です。

今回の投稿はいつもより早く出せたので一安心です(。-ˇ.ˇ-。)フゥゥ⤵︎

そして次回からこの物語の復讐編に入りたいと思います。今回も読んでいただけた方には感謝感激です!!

また次回からもよろしくお願いします!!!

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