表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔性の瞳  作者: 冬泉
第二章「惑う夢」
60/192

魔性の瞳-59◆「誘惑」

■ヴェロンディ連合王国/王家の森(湖畔)


 エリアドの言葉に、レムリアはくすりと小さな笑みを漏らした。


「年端もいかぬ、小娘が行動です。“魔剣士”と呼ばれるエリアド様ほどの方が、動じるべくもない、と思っておりますけれども・・・」


 淀みなく言葉を紡ぎながらも、細い指がブラウスのボタンを解きゆくのは止まらない。


「・・・けれども。見るに堪えないから止めろ、と仰るのでしたら・・・」


 レムリアは皆まで言わずに言葉を濁した。

 エリアドを直視してくるその黒い双眸は、止めましょうか? と挑戦的に告げているかのようだった。


               ☆  ☆  ☆


「・・・いや。『みっともないから』などという、つまらぬ理由で止めるつもりはないがね。

 だが、もし私のことを試しているだけなら、それは無用に願いたい。」


 彼女レムリアの言葉に私は真顔でそう応じた。


「もし貴女あなたに、一人の男として本気で誘っていただけるのなら、それはそれで光栄なことだが、これでも貴女あなたがその気かどうかくらいは見わけられるつもりでいるのだ。

 まぁ、私が言ったのとは別の意味で、貴女あなたは本気なのかもしれないが・・・ね。

 だから、もし貴女あなたがそうする必要があると思うのであれば、そのまま続けてくれてかまわぬよ。

 貴女あなたの御期待に添えるかどうかはわからぬが。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ