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魔性の瞳  作者: 冬泉
第六章「炎の都」
188/192

魔性の瞳-187◆「目的」

■ヴェロンディ連合王国/王都/大聖堂


「強大な力を持つ者達です。世界のバランスの為にも、無為に動き事は出来ないでしょう」


 独り言の様なエリアドの呟きに返す様に、淡々とした口調でレムリアが言う。


「彼らがここに顕れたと言う事は即ち――ここに来る必要が有ったと言う事。そして、また立ち去ったと言う事は・・・」

「彼らが、その目的とする事を果たした、と言う事ですね」


 やれやれ、厄介事が倍増ですよ、とハリーがレムリアの言葉を引き取って言うと、苦笑いを浮かべた表情を一転引き締める。


「それは、取りも直さず姫様――貴女を知る為、と私には思えるのです」


 脅かすつもりは有りませんが、と言葉を結ぶ。

 少し硬い表情のレムリアは、静かに話し出した。


「・・・恐らく、ハリーの予想は正しいでしょう。わたしの心は、夢見にしてはまだ弱い――夢見として振るえる力と、心を制御する力は全く均衡していません」

「姫君・・・」

「いいのです、セイ。わたしの心の弱さが闇を呼び込む危険性を孕むのならば――わたしは、この都から去らねば成りません」


 決然とした表情を浮かべて、レムリアは顔を上げた。


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