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魔性の瞳  作者: 冬泉
第五章「闇の舞」
186/192

魔性の瞳-185◆「戦後」

■ヴェロンディ連合王国/王都/大聖堂


「・・・完敗、だな」


 ふぅ、と息を吐いてハリーが言う。

 疲れたような表情で、セイも頷く。


「認めたくはないが――これは見逃して貰った、と言う事なのだろうな・・・」

「あぁ、違いない。これで“ご挨拶”とは痛み入る。こっちは持てる全力だったっていうのにな。その気になれば、我々は赤子の手を捻るよりも簡単に排除されただろうな」

「是非も無い。」


 肩を竦めるハリーにセイは渋面を作った。


「不本意ではあるでしょうけれども・・・」


 労る様にレムリアが二人に言う。


「生きてさえいれば、次の機会があります。今は手が届かなくとも、何れはその高みにまで達する事も可能でしょう。理由はどうあれ、生き残ったことをこそ喜びましょう」

「・・・そうですね。姫君の言う通りでしょう。素直に認めるには、我々は捻くれ過ぎていますがね」

「お前と一緒にするな」


 早くも調子を取り戻したハリーがセイに笑いかける。

 何時もの通り、セイは憮然として対応する。

 そんな二人の“お約束”に、周囲を固める親衛王騎士たちの厳しい表情も緩んだ。

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