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魔性の瞳  作者: 冬泉
第五章「闇の舞」
182/192

魔性の瞳-181◆「冥暗」

■ヴェロンディ連合王国/王都/回廊


 小柄の黒衣が放った闇は、四条の稲妻のように幾条もの軌跡を描いて周囲の空間を染め上げた。辺りは、瞬く間に漆黒の帳に包まれる。


 そこには、いかなる光も無かった。


 そこには、いかなる音も無かった。


 そして――そこには、いかなる生命の息吹も感じられなかった。辺りの様相がまるで変化してしまったのだろうか。全てが、判然としない、深い闇に覆われていた。


          ☆   ☆   ☆


 強大な何かが、大聖堂の方向から迫っていた。レムリアは、己の精神が軋むような――それ程までに強い力が、更に容赦なく増していくのを感じていた。


“早く・・・もっと、早く!”


 必死で走っているのだが、もどかしい程先に進まない。そうこうしている内に、全てが手遅れになるかも知れない。


 最悪の予想が胸を過ぎる。


“惑わされは・・・しないっ!”


 心を強く保ちながら、レムリアはハリー、セイ、親衛王騎士達の先頭を切って、大聖堂へと通じる回廊へと走り込んだ。



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