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魔性の瞳  作者: 冬泉
第五章「闇の舞」
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魔性の瞳-159◆「聖句」

■ヴェロンディ連合王国/王都/大聖堂


 強大な“力”を持つ、おそらく“敵”になるであろう相手を前に、不思議と緊張はなかった。


 ・・・ただ、己が為すべきことを為す。


『己が信ずることを為すために、この剣を取るがよい。』


“阿修羅”を託された時の“灰色の預言者”の言葉が思い出される。


 ・・・この男は、ここにあるべき存在ではない。


 何故かはわからなかったが、そんな気がしてならなかった。



 ゆえに。



 私は、心の奥から湧き上がってきた、その呼びかけに応じる。


『・・・天空に風、大地に水、人心に炎』


 ──“いにしえの聖句”。


 けして“聖句”を用いることによって、特別な“力”を呼び出そうと考えたわけではない。ただ、自らの心の奥にある“意思”を“意志”として表わすきっかけとして、その言葉──言霊ことだま──がふさわしいと感じたのである。


『・・・いにしえの盟約によりて、我ここにことわりを乱す者を正さん。』


 私の中にその言葉がなぜ湧き上がってきたのかはわからない。

しかし、それが間違っているとは思わなかった。


「・・・“阿修羅”よ。この者を、この者が本来あるべき場所に帰すため、我に“力”を貸し賜え。」


 私は剣を抜き放つ。



 

 今回も、魔剣士エリアドの視点からお届けします。余りにも強大な相手であるラ・ルに、果たしてエリアドの策は通じるのでしょうか?

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