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魔性の瞳  作者: 冬泉
第五章「闇の舞」
157/192

魔性の瞳-156◆「大差」

■ヴェロンディ連合王国/王都/大聖堂


「“闇の聖剣”を呼ぶか・・・」


 エリアドの行動を見守りながらも、ククク、とさも面白そうな笑みを浮かべるラ・ル。


「呼ぶがいい。そして貴公がその“代”(しろ)を知るのであればな」


 片手で軽々と持った長大な両手剣が、禍々しい波動を放つ。それだけで――歴戦の勇士であるセイもハリーも、脚が一歩も前に出なくなる。


               ☆  ☆  ☆


“なんて力だ・・・”


 信じられない程の重圧は、それこそ“北の魔王”その者と対峙しているかの様だった。いや、幾多の修羅場を潜ったセイは思った。それ以上かもしれない、と。


“たとえそうであったとしても・・・私は負けられない”


 気組みで負けては是非もない――セイは自分の心と精神を研ぎ澄ませた。


               ☆  ☆  ☆


“ホントかよ・・・”


 一方、ハリーも自分を叱咤していた。何時もの余裕が、まるで感じられない。妖魔を戦っている時すら、こんな感情を持たなかった。それは、恐怖。底知れぬ相手にぶつかった時に感じる絶望。


“何をびびっているんだ、オレは?”


 セイや契那が頑張っているのに――エリアドや、レムリア姫が危険を顧みずに、相手に立ち向かっているのに。


“みっともない所、見せられないだろ!”


 奥歯を噛み締めながら、ハリーは拳が白くなる程、愛剣ヴァンガードの柄を握りしめた。


               ☆  ☆  ☆


“信じられない程の、力です・・・”


 契那は、必死に意志の力を集めていた。必ず、また自分の力が必要とされる。何時でも、魔導の力を解放できる様、契那は必死に心を鎮めた。



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