魔性の瞳-145◆「心情」
■ヴェロンディ連合王国/王都/回廊
“・・・さて、どのように伝えればいいのだろう。”
声は掛けてみたものの、エリアドにはどのように話せばいいのかなど、判りはしなかった。
「・・・いや、その・・・、・・・どのように言えば、判ってもらえるだろう」
一瞬天を仰ぎ、言葉を選びながら、途切れ途切れに話し始める。
「・・・レムリア。君は悪くない。・・・たとえ、君が今回のできごとに関わりがあるとしても、君が悪いわけじゃない。・・・たぶん、私も、君と同じくらい今回のできごとには関わっている。・・・いや、それどころか、君のところに妖魔が現われたのは、君のせいではなく、私が君にあの“剣”を預けたせいかもしれない。・・・あの“剣”は、たしかに、この都の結界を揺るがすだけの“力”を持っている。・・・すまないと思っている。・・・謝って済む話ではないと思うが・・・。さきほどは言葉が足りなくて、君を傷つけたのではないかと・・・」
エリアドにしては珍しくも、つっかえながら、しどろもどろにそう続ける。
「・・・それに、もしも仮に今回のできごとに君が関わっているとしても、あの湖の畔で君に言った私の気持ちは揺るがない。それを伝えておきたくて・・・」
その時のエリアドの顔からは、普段の私が無意識のうちにつけている(あまり感情を表に見せない)無表情という名前の仮面が、たしかに剥がれ落ちていた。
お待たせしてしまってすみません。亀の子スピード乍ら、少し宛でも更新を続けていきます。宜しくお願い申し上げます。