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魔性の瞳  作者: 冬泉
第四章「怪の扉」
144/192

魔性の瞳-143◆「曲解」

■ヴェロンディ連合王国/王都/レムリアの居室


「・・・ふむ。そういう受け取り方があるのか。」


 エリアドは目線を少女(契那)に転じて、呟くように言った。

 実のところ、そのような受け取り方があることさえ、エリアドは気づいていなかった。


「たしかに、私は、彼女レムリアが私の言葉をどのように受け取るか、ということまで深く考えていなかった。

 ・・・というより、私の言葉が別の意味で受け取られる可能性を考慮していなかった、と言うべきか。

 ・・・君の言うように、言葉には、二面性、・・・いや、多面性と言えるほどに、解釈の仕方があるのだろう。

 ・・・言葉というものは、便利なようでいて、実は不便な・・・いや、危うい、もの・・・なのかもしれない、な。」


 歩みは緩めず、レムリアの後を追いながら、エリアドはなかば呟くようにそう続ける。


「・・・契那嬢、といったか。御助言、感謝する。・・・君の言う“尊厳”という言葉が、君が私の言葉を『私の正しさがいずれわかるだろう。』という意味だと受け取った結果なのであれば、その一言でさえ、『私の言おうとしたことは、君には伝わっていなかった』というあかしになるのであろうから」


 歩を早め、レムリアとの距離を縮める。


「・・・レムリア。・・・少し、かまわないか。」


 それを伝えなければならないということはわかったが、どのように伝えればよいか、わかっていたわけではない。今さら私が『結界がたわんだのは、君のせいではない。』と言ってみたところで、彼女がすでにそうだと思っているのであれば、もはやさしたる意味はないのかもしれない。

 しかし、それでも――このままにしておくべきことではないように、エリアドには思えた。

 暫く間が開いてしまいました。公事が多忙で、思うように更新が出来ませんが、少しずつでも進めて行きたいと思います。

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