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魔性の瞳  作者: 冬泉
第三章「心の嵐」
129/192

魔性の瞳-128◆「暗雲」

■ヴェロンディ連合王国/王都/謁見の間→回廊


「まぁ、もっともな反応だね」


 一つため息をつくと、ハリーは苦笑するように言った。


「でもね、小利口な道を歩もうとしない考え方はそれなりに賞賛に値するね。傷ついても、苦悩しても・・・その結果手に入れたものは、自分の中で生きていくだろうから」


 おっと、キミと話すと、なにか説教くさくなってしまうね、と笑う。


「でもね、忘れないで欲しい。この国は、微妙なバランスの上に成り立っている。この王都も王城も、護る結界は昔の遺産だ。それを、強化する術も力も、今のこの国にはもう無いのだよ。それでも、北の魔国と対抗出来ているのは、王陛下と妃殿下のお力のたまものさ。それ故に・・・」

「・・・それ故に、お二方を護ること、そしてこの王城と王都を護る結界を維持することが、わたしたちの使命なのです。たとえ、それが命に代えることになったとしても」


 ハリーの言葉を、契那が引き取って言った。幾ばくかの悲壮感と絶望──それが、二人の表情に垣間見えた。ヴェロンディ連合王国──安寧と光の庇護に有った国が、何時しかその軌道を狂わせ、奈落へと向かって落ち込んでいくかのような、そんな破滅的な断片を見る思いだった。


「ムーンシャドウさま」


 沈み込むような重苦しい雰囲気は、契那の声によって破られた。その整った顔立ちには、愁いの影が差し込んでいる。


「レムリアさまの元に急ぎましょう。何か…芳しからぬ感じを、受けます」

「契那ちゃんの予感はよく当たる。エリアド殿、姫君の所に急ごう!」


 こちらだ、と言うとハリーは先頭を切って走り始めた。契那も後を追う。

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