表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔性の瞳  作者: 冬泉
第三章「心の嵐」
122/192

魔性の瞳-121◆「自儘」

■ヴェロンディ連合王国/王都/謁見の間


「貴公・・・」


 エリアドの言葉を聞き、セイの眉間には目に見えて青筋が立った。それを、目線で制するアクティウム。ハリーは薄く笑って状況を観ている。


「おや。お気に召さないか。」


 残念だけど、無理強いはいけないからねぇ、とアーサーは一人ごちる。


「仕方がない。それでは、夕食会はまたの機会にするとしようか。お?」


 謁見の間に、近衛騎士が一人入ってくると、アーサーに深々と一礼する。


「王陛下。騎士同盟よりの使者が参っております。王陛下への謁見を願い出ておりますが、如何致しましょうか?」

「判った。こちらへ案内する様に」

「はっ!」


 一礼して騎士が退出する。


「アクティウム、貴公はここに残ってくれたまえ。セイとハリーはエリアド殿を頼む」

「はい、お任せを」


 暗雲を孕んだセイに代わってハリーが答えると、アーサーに一礼して、外に出る様に二人を促した。


               ☆  ☆  ☆


 一礼してハリーに促されるままに外に出る。正直、意外ではあった。夕食会とやらについて、アーサー王がこうも簡単に引き下がるとは思っていなかったからだ。


“・・・とはいえ、この代償、けして安いものではなさそうだがな”


 隣にいるセイの表情にそんなことを思いながら、こう続ける。


「・・・済まないが、レムリア殿にお会いできるか伺ってはもらえまいか? 差し支えなければ、さきほどの預けものをお返しいただきたいのだ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ