第2回 歴史に名を残す者
最近、バカ息子と妹戦記2を書いた。1話1万0000字前後を立て続けに書いたのと、妹戦記2の時にデータが消えたのとで、脳みそがフラフラである。まあ、それでも書き続けるのだが・・・。あと制覇!!! で、いじれるのが、歴史に名を残す者たちと、三好悪魔軍だけになってきた。最悪、第2回腐女子会でも書いて、メインの武将たちのキャラクター作りをするか?
「こんにちわ~♪ 源頼朝です~♪」
歴史に名を残す者の源頼朝。愉快犯で、お調子者である。現在までのスキルは、紙芝居スキルで、相手の攻撃を紙芝居をめくって、次のページに送り、攻撃をなかったことにしてしまう。チートなスキルである。
「お久しぶりです~♪ なぜ、お久しぶりかというと、腐女子人気ナンバー1のヤマトタケルが、琉球の首里姫と一緒に、京のとある屋敷の壁に封印されてしまったからです。」
ヤマトタケル。草薙の剣の使い手。これまでライと日向で出会い、肥後でライと戦い、けちょんけちょんに倒している。その武勇は、圧倒的であった。制覇1のアナザーストーリーの歴史に名を残す者で、日本武尊に覚醒。剣も天叢雲剣に進化した。生き返る際に男女の性が入れ替わっていて、体は女なのだが、魂が男なので、好奇心が旺盛で、探求心が強い。自分たちは、誰に生き返らされたのか、黒幕を探ろうと、京のある屋敷の地下に忍び込んだのだが、謎の陰陽師らしき者に捕まってしまった。
「ということで、ヤマトタケルは、出ることができないので、他のメンバーが、出番が無い時に何をやっているのか、見に行ってみよう~♪」
こうして源頼朝の歴史に名を残す者たちの紹介が始まった。これも次回の「制覇!!! 3 京、蹂躙編」のためである。全勢力を総当たりさせなければいけないからだ。キャラクター作りも大変なの。
ここは、とある鬼の製造工場。
「できた~♪」
この無邪気な男の子が、卑弥呼。おもちゃ大好きっ子である。
「遂に、完成しました。」
この少し冷静なのが、藤原道長。眼鏡っ子である。
「藤原くん、これでおやつが食べれるね~♪」
「卑弥呼は、元気があっていいな。私は、眠りたい。」
そこに、司会進行役の源頼朝がやって来る。ズラッと鬼が並んでいる。
「わ~い~♪ できたんだね~♪ 鬼の量産工場~♪」
そう、卑弥呼と藤原くんが、他のメンバーから押し付けられていた仕事は、鬼の量産化である。
「ああ!? なんでおまえが言うんだ!?」
「出た・・・愉快犯。」
他人が苦労して成功したものを、おいしい所を持っていく、それが僕、源頼朝だよん~♪ 2人は、冷たい視線を送ってくるが、気にしない。
「これが量産型の鬼か。」
鬼とは、歴史に名を残す者たちの兵士である。人間のちょんまげを切り、洗脳ちょんまげをつけて、鬼に化かす。弱点は、洗脳ちょんまげを取り外すと、元の人間に戻ってから、砂のようになり消えていく。
「今までの研究の成果を結集しました!」
「したのは、私です。」
今までの鬼を紹介。鬼1型の大きさは人間の2倍。鬼2型の大きさは、鬼1型の2倍。首が2個、腕が4本と強化され、弱点のちょんまげも、パワーも2倍になった。鬼3型は、巨大サイズで人間の10倍のサイズで、パワーも10倍。これが今までに登場した、化け物と言われることもある、鬼である。
「今回の鬼は、どこがすごいの?」
「おもちゃとして、ラジコン操作で遊べます~♪」
「黙れ、卑弥呼。」
「ガーン!?」
「私が説明します。鬼4量産型は、生きた人間を必要としません。そこら辺の死んだ人間の魂を、鬼の器に入れることにより動きます。これにより、弱点のちょんまげを切られても、大丈夫になりました。」
「すごい~♪」
「さらに、見た目は鬼1型サイズで小回りが利くようになっていますが、パワーは鬼3型を採用しました。鬼3型の軽量化・コンパクト化に成功。これにより、量産型ではありますが、鬼2型よりも強い、鬼4量産型が完成しました。」
「さすが、藤原くん~♪」
「僕も、がんばったもん!?」
「はいはい、卑弥呼もがんんばったよ~♪」
「エッヘン~♪」
鬼4量産型の説明が終わり、源頼朝は帰ろうと思ったが、ふと、奥に目が留まる。
「あれは?」
「あれは、新型の鬼です。」
「新型~♪ みたい~♪ みたい~♪」
源頼朝は、藤原くんに新型を見してとせがむ。
「ダメです。この鬼は0型で、通常の鬼とは、レベルが違います。ハイスペックで作っているので、我々、歴史に名を残す者レベルの鬼になります。起動すれば最後、自らの意志を持った鬼が誕生します。」
「へえ~、そりゃすごい~♪」
「恐らく、京で起こる乱戦を制する最終兵器です。」
「それも紫式部さんの先読みなの?」
「そうです。我々は、能力は強いですが、人数が9人しかいません。ヤマトタケルが行方不明なので、今は、8人。そのうち、聖徳太子と足利尊氏は、信用できません。それに我々を生き返らした者の命令には、歯向かうことができません。だから、必要なんです。誰の意志にも左右されない、自分の意志を持った鬼が。」
鬼0型が、歴史に名を残す者たちの夢と希望である。
「楽しかったよ~♪ じゃあね~♪」
源頼朝は、次の歴史に名を残す者に会うために、鬼生産工場から去って行った。
「紫式部さん~♪ 遊ぼう~♪」
次に紫式部の家に遊びにやって来た。風流にも琴の音色が聞こえてくる。源頼朝は、勝手に中庭に入っていく。
「あ!? 平清盛さん!?」
庭には、門番のように平清盛が座り込んでいた。少し機嫌が悪そうだった。
「壇ノ浦から無理やり連れてきたから、怒っているんですよ。」
「清少納言さん~♪」
屋敷の中から、清少納言が声をかけてくれた。源頼朝は、無愛想な平清盛を放置して、清少納言の方に近づく。
「あ、紫式部さん~♪」
琴の音が止んだと思ったら、紫式部もやって来た。紫式部のいるところに、清少納言はいるのだ。
「久しぶりだな。源頼朝。」
「はい。紫式部さん。」
「どうして、久しぶりだか分かるか?」
「いいえ。」
「あほう。」
グサグサっと、紫式部の冷たい言葉が、源頼朝の心に刺さる。相手に質問して、答えることができないと、相手の精神を攻撃する。これが紫式部の「あほう。」スキルである。
「し、しまった・・・。」
「でた~♪ 紫式部さまの必殺のルーティン~♪」
「まだまだ、未熟ですね。」
精神的に憂鬱になる源頼朝。この紫式部と清少納言、それに聖徳太子を足した3人が文化系として、歴史に名を残す者のトップ3である。それぞれ、相手の心・行動が先読みできてしまうのだ。
「私は、紫式部さまのことは分かりますよ。」
「清少納言は、カワイイですね。」
「紫式部さま、大好き~♪」
「僕は、こんな連中に負けてるのか・・・。」
文化3人の違いは、聖徳太子は「全てが分かる。」。紫式部は「全てが分かる、聖徳太子の分からない空間を作ることができる。」。清少納言は「紫式部の全てが分かる。」。不思議な、また複雑な相関関係である。
「清少納言は、いと可愛いらしいな。」
「紫式部さまこそ、いとお美しい~♪」
「・・・いつまで、それを続けるんですか?」
紫式部と清少納言は、バカップルだった。源頼朝は、さっさと本題に入りたい。
「あら!? 源頼朝さん、まだいたんですか?」
「あのね・・・。」
「今日は何の用だ?」
「卑弥呼と藤原くんからの報告で、鬼の量産型の準備が整いました。」
「そうか、できたか。」
しかし、源頼朝は、新型の鬼0型のことは、おもしろそうだから、内緒にしておこうと思った。
「ハイスペックの鬼0型は完成したのか?」
「な、なぜそれを!?」
「私は、全てを見通すことができる。おもしろそうだから、黙っておこうなどと思っても、丸分かりだ。」
「でますよ~♪ 紫式部さまの必殺の1撃~♪」
「クソう!? 負けるもんか!? 耐えてやる!?」
源頼朝は、身構えて耐える準備をする。
「あほう。」
グサグサっと、身構えていたり、がんばる! と念仏を唱えていても、防御を無効化して、紫式部の冷たい言葉は、源頼朝の心に刺の様に突き刺さる。
「僕は、なんてダメな子なんだ・・・。」
源頼朝の気力も奪っていく。紫式部と清少納言に嘘はつけない。
「そうか、鬼0型が完成したか。」
「よかったですね~♪ 紫式部さま~♪」
「そうだな、清少納言。」
生き返る時に男女性別入れ替わりをしているので、こいつらは男である。早く、ここから去らなくっちゃ、と思う源頼朝だった。紫式部と清少納言が、いつも一緒に行動しているので、このコンビには敵わないと思うからである。
「また、遊びに来ますね~♪」
そう言うと、源頼朝は、ダッシュで帰って行った。
「あ、逃げた。」
「放っておきましょう。今の我々は、ただの操り人形。自由に動ける間は、自由にしておいてあげましょう。」
「はい。紫式部さま。」
寄り添う紫式部と清少納言。平清盛は、微動だに動いていなかった。
「平清盛、気の充電は、順調ですか?」
「・・・バレていますか?」
「当然です。私たちは、相手の心が読めるのですから。」
「・・・紫式部どのには、敵いませんな。」
「集めた気も、聖徳太子に見つからないように、私が目隠しをしてあります。」
「忝い。」
「狙いは、同じなのですから。共にいましょう。あなたにも、京では、活躍してもらうことになりますよ。」
「はい。その時は、我が武力、お見せいたします。」
紫式部と平清盛の狙いとは?
「ああ、ひどい目にあったな・・・。紫式部さんの、あほうスキルを何とかして破らないと、あの人に勝てないな・・・。」
紫式部にグサグサにされた心は、愉快犯とお調子者を合わせた源頼朝は、気力が回復してきた。
「足利さん~♪ 遊ぼう~♪」
源頼朝は、大きな屋敷の前にやってきた。立派な門構えで、門番も立つている。ここは、室町幕府、足利家のお屋敷である。
「お邪魔するよ~♪」
源頼朝は、顔パスで中に入って行く。門番も止めないのだ。
「さすが、室町時代の将軍様のお家だ~♪ 立派~♪ 立派~♪」
お屋敷は、どこまでも広く、どこまでも細かく、神殿の様に高級そうに作られていた。落ち目なのだが、室町幕府の将軍、足利家なのだ。現在は、13代将軍、足利義輝が率いている。
「あれれ? 広すぎて分からないな?」
源頼朝は、足利家の屋敷を迷子のように、ウロチョロしている。
「あれれ? こんな所に、地下に続く、階段があるぞ?」
源頼朝は、地下通路を見つけた。好奇心から、地下に行ってみようとする。
「源頼朝。」
「あ!? 足利尊氏さん~♪」
「どこに行く?」
「尊氏さんに会いに来たら、お屋敷が広すぎて迷子になっちゃったんですよ? いや~出会えてよかったです~♪」
「聖徳太子が不審者がいるというので、殺しに来ただけだ。」
「殺すだなんて、怖い~♪ 僕と足利尊氏さんの仲じゃないですか~♪」
源頼朝の前に現れたのは、足利幕府の創設者、歴史に名を残す者の足利尊氏である。同じく、歴史に名を残す者の聖徳太子に言われて、源頼朝を探しに来た。
「いくぞ、聖徳太子が待っている。」
「は~い~♪」
足利尊氏と源頼朝は、聖徳太子の元に向かった。
一方、先ほどの地下通路。
奥から声がする。壁に埋まっている、歴史に名を残す者のヤマトタケルと、誘拐され連れてこられた琉球の首里姫である。陰陽師らしき男に、壁に埋め込まれてしまったのである。
「おまえ名前は?」
「女性に名乗らせる前に、自分が名乗りなさいよ!」
相変わらずの、わがままな首里姫であった。やれやれ、という感じでヤマトタケルの方から、名前を名乗る。
「俺は、ヤマトタケルだ。ほれ、名乗ったぞ?」
「私は、首里姫よ。」
これで壁に埋まった者同士、無事に挨拶も終わった。そして、お互いの経緯を語り始める。
「なんで、おまえは、こんな所にいるんだ?」
「プチ! よく言うわね!? あなたが私を、ここに連れてきたんでしょう!?」
「そうでした・・・。」
首里姫は、琉球でさらわれて、京まで歴史に名を残す者の護衛付きで連れてこられたのである。ヤマトタケルは、自ら墓穴を掘る。
「そんなヤマトさんが、どうして私と一緒に壁に埋まってらっしゃるの?」
首里姫は、皮肉たっぷりに、細い目でヤマトタケルを見ながら聞く。
「ははは、捕まっちゃったの、俺。」
「はあ!? あんたたち仲間なんでしょう?」
「仲間であって、仲間じゃないんだ。」
「なにそれ? 意味分かんない?」
首里姫には、ヤマトタケルの言い方だと、全く理解できなかった。
「おまえみたいな、お転婆にも分かりやすく説明するとだな、俺たち、歴史に名を残す者のというのは、死者だ。」
「死者!? 生きてるんですけど?」
「はあ・・・茶化すんなら、説明しないぞ?」
「口にファスナ~♪」
首里姫の口は、貝になった。
「俺たち、歴史に名を残す者は、死者だ。過去の歴史で偉業を成し遂げ、その名が歴史に残っている者たちのことを言う。」
うんうんと、首里姫はうなずく。
「俺たちを蘇らした何者かがいるはずだ。それを調べに、現室町幕府の将軍、足利家の屋敷に潜入したら、犯人は分かったんだが、情けないことに、見つかって捕まってしまったって所だ。」
うんうんと、首里姫はうなずく。その姿を見て、ヤマトタケルは、馬鹿馬鹿しいと思ってきた。
「もう、喋っていいぞ。」
「プハ!? 死ぬかと思った!?」
「おまえ、息を止めていたのか?」
「止めてないよ。」
「紛らわしい!?」
「エヘヘ~♪」
首里姫は、喋らなければ、喋らなければ、ヒロインなのだが・・・。明るい性格が邪魔をする。話を聞いてて、首里姫は疑問を持った。
「で、あなたたちを生き返らした犯人は、分かったの?」
「ああ、陰陽師らしき男だった。きっと安倍一族の者だと思う。」
陰陽師というと、どうしても安倍晴明より、安倍一族になってしまうのだ。ヤマトタケルは、自分たち歴史に名を残す者たちが、どのように生き返ったのかを語り出す。
「死者の霊を蘇らせるという、布瑠の言だ。」
「ふるのこと!? ・・・なにそれ?」
「・・・おまえな。」
「エヘヘ~♪」
首里姫は、可愛い子ぶるのだが、ヤマトタケルは、疲れるだけだった。それでも詳しく説明してくれる、ヤマトタケルは、優しいので、腐女子人気が高い。
「布瑠の言とは、八尺瓊勾玉は八咫鏡・天叢雲剣と共に三種の神器を使い、死者の言霊を呼び出すことができるという方法だ。」
「あれのことかしら?」
首里姫は、祭壇に置かれている、勾玉と鏡を見る。天叢雲剣だけは、なぜか無かった。ヤマトタケルも確認した。
「そうだ、あれが勾玉と鏡だ。あれ? 剣だけが無くなっている?」
「あんなもので、死んだ人を蘇らせることができるのね。」
「そういうことだ。」
ヤマトタケルと首里姫は、お互いの境遇も話終わった。そして、二人の共通の話題が始まる。下を向きながら、暗い顔でポツリとつぶやく。
「ああ、早くライが助けに来てくれないかしら?」
「ライ? ああ、あの神が宿り者のガキか?」
「ライのことを知っているの?」
「あのガキなら、俺に手も足も出ずに、倒してやったぞ。」
「ウソ!? ライはあんたみたいな、軽薄な奴に負ける訳ないでしょ!?」
「け、軽薄!?」
ヤマトタケルは、軽薄と言われ、傷ついた。しかし、恋する乙女は、自分が好きな男性以外は、どうでもいいのだ。自分が好きな人のことを悪く言われて、首里姫は、プチっと、怒っている。
「傷つくな。これでもガラスのハートよ?」
「あなたが悪いのよ! ライは、必ず私を助けに来てくれるわ!」
「いいことを教えてやるよ。ライたちは、九州は制覇できたらしいぞ。」
「本当!? さすがライだわ~♪」
ヤマトタケルは、壁に埋まる前に、九州でライに破れた藤原くんのお見舞いに行っている。現在、ライは中国四国も制覇して、西日本制覇隊として、京の近くまで、やって来ている。
「もしここまで、やって来てくれたら、俺たちを助けてもらおう。」
「そうね。ここから出れるまで、ケンカはやめましょう。」
「あのガキか、少しは強くなっているだろう。」
「ライ、早く来て~♪」
囚われのヒロインと、囚われの腐女子人気1位であった。
話は、源頼朝に戻る。
「あ、聖徳太子さんだ~♪」
足利尊氏に案内されて、通された部屋に、聖徳太子がいた。
「誰だ? そいつは?」
聖徳太子のいる部屋に、もう4人いる。上座に座っている男が、室町幕府の将軍、足利義輝である。横に弟の足利義昭もいる。室町幕府を作った、歴史に名を残す者の足利尊氏がいる。そして、謎の陰陽師の男だ。
「私と同じ、歴史に名を残す者の源頼朝です。」
「は~い~♪ 源頼朝です~♪」
「それなら、腕は確かだな。今は1人でも、手練れの者がほしいからな。」
「そうですね。」
現在の京は、三好長慶に支配されている。室町幕府とは、ただの名ばかりである。
将軍、義輝の心は荒れていた。
「安倍、死者の復活はどうなっておる? 全然進んでいないぞ!」
「はは、将軍さま。申し訳ありません。剣が消えてしまい、現在、死者を蘇生することができなくなっております。」
「剣が消えただと!? 1人で歩いて行ったというのか!? ふざけるな!」
「はは! 申し訳ありません!」
将軍、義輝が安倍という陰陽師を怒る。剣の管理不行きである。そこに聖徳太子が助け船を出す。
「おそらく剣は、持つにふさわしい人間の元にあると思います。」
「なんと!?」
「剣が人を選ぶのです。歴史に名を残す者のヤマトタケルも剣を持つ権利のある者でした。しかし、ヤマトタケルを壁に埋め込んでしまったために、剣の支配力が弱くなってしまったんでしょう。」
「安倍! どうなっておるのじゃ!?」
「はは! 申し訳ありません!」
なんだか、安倍という陰陽師は謝ってばかりいた。雇われている身としては、雇い主の将軍、足利義輝には弱いのだ。
「まあよい。我々は、これから京の三好を追い払うぞ!」
「はあ!」
「そのための、歴史に名を残す者たちだ。安倍、頼りにしているぞ!」
「はは!」
隅っこに追いやられている足利家は、京を支配している三好家に戦いを挑もうとしていた。室町幕府を立て直そうと、陰陽師の安部家に力を借りている。
「人間、妖怪、悪魔など、いろいろな者が参戦していますが、我々、歴史に名を残す者の戦闘力が1番高いです。殿、ご安心ください。」
「聖徳太子が言うのであれば、安心じゃのう。」
将軍、義輝は、聖徳太子に絶対の信頼を置いている。それを安倍陰陽師は、快く思っていない。
(聖徳太子め! あとで痛めつけてやる!)
「聞こえていますよ。」
「ギク!?」
「私には、人の心が読める能力があるのをお忘れですか?」
「け!?」
確かに、ふるのことを行い、歴史に名を残す者の魂を呼び出し、生き返らしたのは、安倍陰陽師である。歴史に名を残す者たちは、安倍陰陽師の言うことには、絶対であり、無条件に従うようになっている。
「三好を滅ぼして、京を足利の元に取り戻すのだ!」
「おお!」
将軍、足利義輝の号令で、いよいよ始まる。京の三好長慶を倒し、悪魔と恐れられている三好軍を滅ぼそうというのだ。この足利家の野心が、「制覇!!! 3 京、蹂躙編」の発端になってしまう。身の丈に合わない、足利家の野望が、京の町を、京の人々を、傷つけてしまう。
「じゃあね~♪ 聖徳太子さん~♪ 足利尊氏さん~♪」
「またな。」
「達者でな。」
源頼朝は、聖徳太子と足利尊氏に見送られ、足利家の屋敷から帰って行った。そこに安倍陰陽師が現れる。
「おい、聖徳太子。こっちに来い!」
「はい、主。」
聖徳太子は、安倍陰陽師についていく。そして、安倍陰陽師は、聖徳太子を地面に叩きつける。
「さっきは、よくも義輝さまの前で、恥をかかしてくれたな!」
2人きりになった安倍陰陽師は、聖徳太子の体の自由を奪い、地面にうつ伏せに倒れている。その聖徳太子を蹴りまくっているのである。
「クソ! クソ! クソ!」
全てのことが分かるという聖徳太子でも、自分を蘇らせた安倍陰陽師には逆らえないのだ。聖徳太子のプライドが踏みにじられていく。
「おら、どうした!? 天下の聖徳太子さまも、俺には歯向かえないんだ!?」
安倍陰陽師とは、安倍家の家系には恵まれ、高い霊力を持っているが、他人ばかりを気にする、残念なことに性格は歪んでいた。
「ハハハ! 今度からは、出しゃばるんじゃないぞ!」
そう言うと、安倍陰陽師は去って行った。傷つけられた聖徳太子は、動かなかった。ダメージを受けたからではない。
「フフフ・・・。」
聖徳太子は、倒れながら笑い始める。そして腰まで体を起こす。おしりが地面についている状態で座っている。
「道化を演じるのは、おもしろくないな。」
聖徳太子は、ニヤっと笑っていた。所詮、人間の攻撃。安倍陰陽師に殴られ蹴られても、痛くも痒くもないのだ。
「仕方がないだろ? あいつを殺せば、私は滅んでしまう。」
安倍陰陽師を守るしかないのだ。しかし、聖徳太子は納得はしていない。その文系の優秀な頭で、次の世界を見定めていた。
「もうすぐだ! もうすぐ、私は自由になれるのだ! ハハハハハ!」
聖徳太子の言葉の意味するモノとは!? 歴史に名を残す者は9人。それぞれの立ち位置で、趣味趣向が違うのだ。ただ言えることは、歴史に名を残す者が求めているのは、生き返らしてくれた恩はあるが、安倍陰陽師からの「自由」である。
「いかがでしたか? 歴史に名を残す者たちは? こんな感じで、メインストーリーに出ていない方が、みんな忙しく活動しているんですよ~♪」
忙しい? 1番暇そうなのが源頼朝である。
「ええ!? 僕が1番、暇そう!? 困るな~、じゃあ少しだけですよ~♪ 少しだけ僕自身を強化しちゃいますよ~♪」
そういうと、源頼朝は、腰から刀を2本抜いた。なんと源頼朝は、二刀流だった。
「こっちが髭切、そっちが膝丸。名刀を2本持ってるんです~♪ あと、秘密ですけど鬼切(鬼切丸)という、隠し刀も持ってます~♪ それは、別名なのか、2本が1本になるのか、僕が覚醒したら使う刀なのかは、まだ決めてないので、悪しからず~♪」
源頼朝の性格は、愉快犯で、お調子者である。これだけ決めるだけで、現在の攻撃を無かったことにする「紙芝居スキル」だけでなく、完全に武系として、活躍の幅が広がった。
「それでは、みなさん~♪ 僕も大活躍する「制覇!!! 3 京、蹂躙編」でお会いしましょう~♪ さよなら~♪ さよなら~♪」
第2回 歴史に名を残す者 完
つづく




