第1回 腐女子軍議
全話、カーなんかで、1万3400字も書いてしまった。1話ノルマ5000字のはずなんだが・・・。名作ストーリーを入れると、どうしても長くなる。元々、緩い世界観の制覇!!! のはずなんだが、真面目に書いたら、九州だけで、30万字の書籍3冊分になってしまう!? 書いてて涙が出てきた・・・。ということで、製作委員会のオフ会を入れてリラックスすることにした。
「これでも、主人公のライです。え? 存在感が無い? それは作者が物語を考えながら書いていくからです。あまりいじることができない主人公のことを書くより、新キャラを書いている方が制約がないからです。以上です。」
そう言って、頭を下げるのが、制覇の主人公ライである。「制覇!!! 1」のメインストーリーは、ちゃんとライを中心に描いていたが、歴史に名を残す者たちに腐女子人気を取られ、「制覇!!! 2」では、三好悪魔軍に腐女子人気を取られ、終いには、全話で母親を殺すような、バカ息子のカーに、1万3400字も取られた。
「面目ない・・・。」
ライは、謝るしかなかった。
しかし、決してライが悪い訳ではない。ライは海竜にキレキレの殺意の穢れをお祓いされ、優しい人間になってしまった。それでも海、火、空の竜玉を手に入れ、3竜雷剣に剣を成長させた。鬼だ、悪魔と戦える主役らしい、侍である。必殺技も、3竜雷破、3竜雷斬と進化している。ここまで、メインストーリーが進んだ。
「がんばってます!」
ライも必死にアピール。
しかし、長編を想定した作品なので、簡単に最終段階まで、成長しない。最終的には、9竜雷剣になり、9頭竜の使いになる。さらに剣と雷の神、タケミカヅチの化身として、9竜雷神剣になる予定。そのためには、あと6人の竜の使いと出会わなければいけない。竜の使いの日本の配置場所は、ほぼ決まっているので、メインストーリーが、そこまで進むかが問題。ライが、雷帝の鎧とかを装備するようになるとカッコイイな。
「ライ、ここにいたのか?」
「鍋島さん!?」
「婦女子軍議が始まるぞ! 早く来い!」
「腐女子軍議!?」
ライは、謎の軍議に出席することになる。
「腐女子軍議を行う!」
司会は、鍋島直茂。出席者は、ライを含む、武将たち。男だけの軍議である。
「本日のお題は、どうして我々が、腐女子に人気がないのか!? だ!」
鍋島が軍議のお題を発表する。書くのも厳しいお題だ。
「へ? へ? へ?」
ライからすると、不思議で首を傾げる。なんのことなのか、分からない。
「あの鍋島さん。」
「なんだ? ライ。」
「この物語は、コミカル&パロディで、将来、アニメ化されたら、30分の半分は、ド派手な戦闘シーンで、アニメーション制作会社が、制作が楽で売れ筋のものを作り、次々と制覇して、お客さんが飽きないように、テンポよくメインストーリーを進めていく、お話なんですが?」
そう、ライの言う通りである。書籍がアニメの原作の下請けなら、1コマや1秒の絵を細かく製作するのは、アニメーションの制作現場の話だ。アニメ化されれば、大ヒットすると思って書いているが、アニメ化されないのでは仕方がない。
「バカ野郎! ライ、おまえはまだ、主人公としての人気があるからまだいい。だが、我々は、アナザーストーリーやサイドストーリーは、メインストーリーのキャラなのに、これが初めてという体たらく! タイトルを見ろ! 第1回と書いてあるだろう!?」
「あ、本当だ・・・。」
要するに、メインストーリーだけを書いていて、人気が出ればいいが、人気、アクセス数もないので、コミカル&パロディの話を書かなければいけないという、ウケ狙いの作者のゴマスリである。
「鍋島さん、そこまで下手に出なくても?」
「バカ野郎! 俺が本編で出会った悪魔は、お前と山で一夜を過ごしたと言うではないか!? 自分だけモテるからって、いい気になるなよ!?」
「山? ・・・ヨナちゃんだ・・・。」
「おまえが責任を取らないから、何度、闇に落とされそうになったか!? ライ! おまえに俺の苦労が分かるのか!? ええ~!」
「ははは・・・。」
鍋島の言いがかりに、「ヨナちゃんならあげますよ。ははは・・・。」と思っているライであった。それほど、悪魔のヨナちゃんの性格は、危険であった。
「気を取り直して、腐女子軍議を始める。」
「おお!」
腐女子軍議。それは、自分たちは、メインストーリーの味方役の正義のヒーローなのに、腐女子独特の好みで、人気が無いことを、モテない武将たちで話し合う場である。
「要するに、メインストーリーのテンポを重視するあまりに、我々、西日本制覇隊の活躍は、ちょこっとしか描かれていないということだ。それでどうやって感情移入をしろというのだ!? どうやって共感しろというのだ!?」
「カッコイイ戦闘シーンがあれば、アニメ台本としては、成功していますよ。」
「そうだな。アニメは原作の内容をカットしまくって、カッコイイ戦闘シーンだけあれば、制作できて、視聴率も取れ、円盤も売れるから。最近、編集が売れ筋から、わざと外して、全部、爆死していて、過去のヒット作の再放送の方が、新作アニメより人気があるあからな。・・・って、おい! 」
「鍋島さん、ノリッコミができるんですね。人気出ますよ。」
「そ、そうか。ニヤ~♪」
こんな鍋島さんを筆頭に西日本制覇隊の面々だが、元々は、男だけ、絵はイケメン、完全にキモイ男子の好きそうな、アイドルやエロ系ではない、侍ストーリーのはずだった。今は、腐女子の方がお金を使ってくれるので。ただ、作者が売れ筋はコミカル&パロディと思っている人物なので、こうなった。
「そう、俺たちはカッコイイはずだった。それなのに新キャラは、現在のレベルで投入されるので、全話のカーなんか、母親殺しのくせに、生首から八岐大蛇の8首竜に選ばれた存在になってしまった。しかも子供を助けるためということで、好感度もアップ。今レベルで登場してくる新キャラ設定をなんとかしろ! 差別だ!」
「バカ息子のカーですからね。初期設定・・・。」
「何が八岐大蛇の鎧だ!? ふざけるな! うらやましいぞ!」
「鍋島さん、うらやましかったんですね。」
「うん。」
ちなみに、ライは、海火空の竜の力で、3竜使いになったが、西日本制覇隊の武将たちの中で、竜の力を得たのは、島津義久が竜の使いの海ちゃんから、海竜の鎧を授かっただけである。これも歴史に名を残す者たちに、まったく歯が立たず、配下の鬼という化け物にも戦うのは満身創痍。あまりにも、弱すぎて、かっこ悪い。ということで人気が出なかった。その打開策として実装されたのが、竜の鎧化である。これで、歴史に名を残す者や三好悪魔軍と戦えるようになった。まだ、義久1人だけである。
「私なんか、竜の鎧をくれそうな、竜の使いギャルがいないんだぞ!?」
「竜の使いをギャルにしたところで、腐女子は嫉妬して逃げていきますよ。」
「だから、この作品は腐女子向けでなく、ラブコメ扱いなのか?」
「まあまあ、鍋島さんには、ヨナちゃんがいるじゃないですか?」
「いらんわ! 悪魔なんぞ!」
しかし、こうやってブツクサやっている間に閃いた。悪魔を鎧にしたらどうなんだろう? とりあえず、三好武将は、悪魔化してしまうのである。鎧化ではないのだ。まだ未登場の6人の竜の使いを待つより、悪魔のヨナちゃんを鍋島にくっけてしまえばいいのだ。だって、コミカル&パロディなんだもん。次回「制覇!!! 3 京、蹂躙編」の予定だが、明らかに役者が足りないから、これも一つの手だ。
「ヨナは、拒否するが、鎧は欲しい。悪魔の鎧でも。」
「鍋島さん、わがままだな。」
「我々、武将の初期設定が弱すぎるんだ! いや、鬼の設定が強すぎるんだ! アホ作者め!」
「そんなに怒らないでくださいよ。長編で考えると、10巻くらいまでつづくんですから。結局、出版社も連載中より、完結済みの作品を会議にかけて、アニメ化しますからね。それ以外は、最初からアニメ化、実写化ありきですから。」
「そうなのか? 制覇!!! もさっさと完結させようぜ!」
「2、3年はかかりますね。」
ちゃんちゃん~♪
「話をまとめると、こうやって、アナザーストーリーを書いて、息抜きをしている時しか、新しいアイデアなんて、思いつかないぞ。そのためにも、メインは、戦闘シーン中心で、アニメ用に。原作が、文字でも読めるように、おもしろさと新アイデアの提案かな。」
「文字だけなので、刑事・探偵ものとか、謎解きも書籍では、読める人気ジャンルですよ。」
「逆にそれしかない。アニメや実写になって、初めて売れるのが、書籍だ。」
「やめてくださいよ。アナザーストーリーばかり書き出したり、ゲーム用にクエストばかり実装するの。楽だから作者がメインストーリーを書かなくなります!?」
「それは困った。」
こんな座談会でも、現在3500字らしい。そりゃ、ストーリーを実装すれば、1万字を超えるのも納得。
「話数が増えるので、最低1話5000字がノルマらしいですよ。鍋島さん?」
「このまま、私が第1回 婦女子軍議のゲストと司会進行役を兼務でいいじゃないか? もし、義弘をゲストで読んでみろ。」
ライと鍋島は、義弘がゲストだと想像してみた。
「・・・。」
「・・・。」
「あいつ、何にも喋らないぞ。」
「義弘さんは無口ですからね。」
このままだは、婦女子軍議が第1回で終わってしまう!?
「やはり、第1回は、私がゲストということにしよう。」
「鍋島さんを制覇!!! ですね。」
「描写で、制覇した、と書いていたが、誰でもいいから、最後に「京を制覇!」という感じで、描写からセリフに格上げしよう。」
「決めゼリフってやつですね。」
「そうだ。だが、直近だからって、カーの奴の話に、伯耆を制覇! とかは、書き足さないぞ! 俺にも武士としてのプライドがある!」
「せこいプライドですね。」
「仕方がないだろう。今の時代、メインストーリーより、アナザーストーリーの方が緩く砕けていて、イマドキのお客さんにはウケるんだから。」
「それで、制覇!!! 2は、文章がフリースタイルになったんですね。」
「大正解! ライ、おまえもイマドキの事情が分かってきたようだな。」
「はい、鍋島さんに鍛えてもらいましたから。」
「ハハハハハ!
こうして円満に終わるかに見えたのだが、投稿するとまだ1000字足らない。
「クソ! こうなったら、今後の私の展開も、サービスで教えてやる!」
「何でもありですね。鍋島さん・・・。」
「本州か、淡路島か、小豆島に上陸した私は、みんなの危機を救うため、悪魔ヨナルデパズトーリ娘と契約をする。ん!? あの悪魔娘と契約するくらいだから、悪魔娘が何者かに倒されて、弱っているというのが前提だな。」
「ヨナちゃんに勝てる人がいるんでしょうか? 三好悪魔か、歴史に名を残すぐらいだろうな。」
「そして、悪魔の甲冑を着た私は、デビル鍋島として、恐ろしく強くなるのだ! ワッハハハハハ!」
「正義は、どうでもいいんですね。」
「そして、悪魔なので、三好軍の京に潜入し、三好悪魔軍を内部から破壊していくのだ!」
「さすが、悪党! いや、さすが、鍋島さん!」
「おまけに、囚われの首里姫も助け出しておいてやる! 完全に私が主役だ! ワッハハハハハ!」
「首里姫・・・忘れてました・・・。姫! ごめんなさい!」
しかし、あと500字だが、ここで神が舞い降りてくる。
「そう、思い通りにいくかな?」
どこからか、謎の声が聞こえてくる。ライと鍋島は、周囲を見渡した。すると、1人のうつけものが現れた。
「誰だ!?」
「我の名前は、織田信長! 尾張のうつけものとは、私のことだ!」
なんとアナザーストーリーなのに、伏線を張りに、尾張から駆け付けたのだ。
「知らん。しかも私の出番が減るから、出てくるな!」
「メインストーリーのテンポが速すぎて、初期登場の武将さんが、まったく描けていないと、苦情の会を開いているんですから、ややこしくしないでくださいよ。 もう新キャラはいりません。」
「そんなこと言わないで、我の話も聞いてください。うるうる。」
織田信長が泣きついてきた。
「仕方がない。少しだけだぞ。」
「ありがとう!」
織田信長は、出番を譲ってもらえて感謝した。
「我の名前は、織田信長だ! ワッハハハハハ!」
織田信長は、元の偉そうな姿に戻った。
「おまえ、帰るか?」
「そんなこと言わないで!? 許して!? こういう役柄なの!?」
「わ、わかった。早く伏線を張って帰れ!」
「ありがとう。」
織田信長は、涙を流して感謝した。
「我の名前は、織田信長だ! ワッハハハハハ!」
「毎回、自己紹介がいる人なんですね・・・。」
「もう、関わりたくない。勝手にさせよう。」
こうして、織田信長のセリフは続く。
「制覇!!! 3 京、蹂躙編・・・なにか、勘違いしていないか?」
「勘違いだと!?」
「ライ、義久と竜の鎧をまといし者を中心にした、西日本制覇隊の人間ども、足利家と謎の陰陽師に操られる、歴史に名を残す者たち、覇権のために悪魔と契約をした三好悪魔軍、ふざけた登場のはずが、徐々に陣容が固まり、カーの八岐大蛇も参戦するであろう妖怪軍団、兄に会いに本州にやってくるライの妹、ちいとティアマトお姉さんと愉快な仲間たち。」
「え!? ちいが参戦する!? そんな馬鹿な!?」
「まだ描いていないから、仮定の話だ。我だって、アポなしで閃いたから、来い! ということで、緊急出演してるんだから。ギャラがでないよ・・・。」
「アホ、おれたちもギャラ無しだ!」
「真面目に書けば、5冊にはなるだろう。しかし、それを1国1話のハイテンポでメインストーリーをディレクターカット版のように、スムーズに進めるのが、売れる作品の必須条件だ。」
「ふむふむ。」
そろそろ、閉めよう。あと500字が、もう500字オーバーしちゃった。盛り上がると、いつもこれだ。
「ということで、制覇!!! 3では、全員共倒れで、もう誰も戦えなくなったところで、我が京に上洛するのだ! 京を蹂躙するのは、我、織田信長だったのだ! ワッハハハハハ!」
「鍋島さん、こいつ、今ここで殺しときましょうか?」
「許す。ライ、やっちまえ。」
ライは、3竜雷剣を振り上げる。
「3竜雷破!」
海竜、火竜、空竜がライの刀から解き放たれる。織田信長を目掛けて飛んでいく。ニヤっと織田信長は笑う。
「やったぞ! これで我々の出番は守られた!」
ドカーン! と3竜が織田信長に当たり、爆炎があがる。鍋島は、とても喜んだ。
「まだです!?」
「え?」
ライが、鍋島を制する。爆炎が消えていき、中に人の姿がある。織田信長である。しかも、異様な黒い鎧を着ている。
「3竜雷破を食らっても、無傷なのか!?」
「なんだ!? あの鎧は!?」
織田信長から、異様なオーラが放たれる。気軽には近寄ることのできない雰囲気だった。さっきまで泣いてすがっていた姿は詐欺のように思えた。その姿は人間であって、人間ではない者のようだった。
「この鎧は、魔界の王の鎧だ。人間界も支配しようと、魔界からやってきたのだ! ワッハハハハハ!」
「魔界の王!?」
「魔界の王サタンは、京の三好長慶だったはず!?」
「教えてやってもいいが、謎解きは、次回のお楽しみだ! ワッハハハハハ!」
名乗るだけ名乗り、伏線を張り終えて、満足したところで、織田信長は去って行った。まるで嵐が去ったようだった。
「いいな、魔界王の鎧。」
「そっちですか。」
「とてもじゃないが、これで腐女子は釣れないな。」
「そっちですか。」
「君のために戦うよ! ヨナ、相手には言いたくない・・・。おまえのために、あいつを倒してくるよ! ヨナ、相手に言いたくない・・・。君のためなら、死ねる! ヨナに逆に殺される・・・。俺のために味噌汁を作ってくれ! ヨナなら毒入りの味噌汁を作りそう・・・・」
「それでは、鍋島さんが、こういう人だと理解できたところで、みなさんご一緒に、せいの「鍋島を制覇したぞ!」ありがとうございました。」
こうして、鍋島が壊れた所で腐女子軍議なのか、鍋島さんアピールの会なのか、ヨナちゃんが怖いという会なのか、制覇の今後の暴露会なのか、結局、乱入の織田信長に全部おいしい所を持っていかれた感で幕を閉じた。
「メインストーリーが進まなければ、織田さん出ることができないんですけどね。妹のちいの話が字数が足らないと可哀そうなので、そろそろお願いします。」
ライは、いつでも妹思いさ。こういうのにも腐女子は共感して、感動して、ウケるらしい。
つづく。




