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第三十六話 ダンジョン攻略開始

 ダンジョンには朝早くから並んだこともあり、それほど待たずに入ることができたが、ラウがちょっと緊張していたので串肉をやったら喜んで食べて「肉のおかげで緊張が吹っ飛んだ」と言ってやる気を見せていた。肉さえ食べれれば喜ぶ単純さがかわいかったのでとりあえず撫でておいた。

 地下1~10階層は前に来た時に『地図アプリ』に記録していたので道順が分かっていたため迷う心配も無かったので、ラウとの連携を確かめるためラウに前衛を任せて俺は後ろから『魔法アプリ』で援護射撃をし、地下10階層のボス部屋はコボルトナイトの相手をラウに任せ、俺はコボルトロードを『ストーンキャノン』で頭を吹き飛ばし危なげなく倒すことができた。結局2時間ほどで地下1~10階層を突破。


 一人いるだけでも結構違うもんだな、魔物への対処がかなり楽になった。この調子なら今日は結構下の方まで行けるかもしれないな。とはいえ、調子に乗るといいことないし、ここから先は初めてだから気を引き締めていこう。


「ラウ、ここからは俺も初めてだから気を付けて進むぞ」

「あ、ああ、分かったぜ兄貴。それにしても、聞いてた話となんか違うぜ……」

「ん、どういうことだ?」

「いや、ダンジョン攻略ってもっと道に迷ったり罠にかかったりして大変だと思ってたんだけど……」

「スマホのおかげで一度通った道なら記憶しておけるし、罠は前に来た時に罠の場所を地図にチェック入れといたから。だから迷うことなく、無駄な罠にもかからずに階段まで行けるんだ」


 こういうダンジョンだと『地図アプリ』が便利なんだよな~、オートマッピングしてるのと変わらないし、地図に書き込みもできるから罠の場所も書き込んで二度目の探索が安全にできる。


 地下11階層は石造りで蛇行した通路のフロア。出てきた魔物はゴブリンロード、ゴブリンナイト、ゴブリン。

 地下12階層は石造りで、所々天井が低かったり、地面に穴が開いているフロア。出てきた魔物はコボルト、コボルトナイト、ジャイアントラット。

 地下13階層は木造で慎重に進んでもぎしぎしと音のするフロア。出てきた魔物はレッドサーペント、キラーラビット、モス。

 地下14階層は土造りのこれといって特徴のないフロア。出てきた魔物はコボルト、ゴブリン、スケルトン、キラーアント。

 地下15階層は矢や石などが飛んでくる罠の多いフロア。出てきた魔物はポイズンスライム、スケルトン・ボウ、ジャイアントバット。


 結局、地下11~15階層は今まで出てきた魔物しか出てこず、罠なども地下15階層以外は多少ある程度で、思っていたよりは楽にボス部屋まで進めた。


 地下15階層ボス部屋は今までのボス部屋より広く、出てきたボスは地下5階層のボスのクィーンアントと地下10階層のボスのコボルトロードで、その取り巻きもちゃんと出てきた。


「俺がボスを狙撃するから、ラウはこっちに寄ってこないように牽制しててくれ」

「了解! 任せとけ兄貴!」


 クィーンアントは『ファイヤキャノン』ですぐに倒せたが、クィーンアントを倒した途端コボルトロードが素早く動き始めマルチロックしたがキャノン系では当てれそうもなかったので足へマルチロックをし速度と範囲を上げたイメージで『ウィンドカッターx4』を[魔力操作]で追尾させ足を切り裂き機動力を殺してから『ストーンキャノン』を頭に当てて倒した。


  ちなみに、どの階層にもスライムが出ていて、さらに今回は地下10階層でもスライムを見つけたので、これで全ての階層にスライムがいたことになった。なんでこんなにスライムが全階層にいるのか不思議に思い観察してみたら、スライムが冒険者が落としたと思われる装備品やゴミを取り込んで溶かして掃除(?)しているみたいだった。

 

 道理でダンジョンの中がなんかきれいだと思ったよ。スライムってダンジョンの掃除係かなんかなのか? 飼えれば掃除いらずで便利そうだな、一匹くらい仲間になってくれないもんかな~?


 地下11~15階層の攻略は次の階への階段を探しながらだったので3時間ほどかかり、地下1階層から合計で5時間かけて、いよいよ地下16階層。


「なぁ、ラウ。ここってダンジョンの中だよな?」

「そうだと思うぜ。だけどよ、どう考えたって――」


 地下16階層、そこは見渡す限り木々に覆われた森のような場所にしか見えず、上を見ると階段を降りた感じだと精々高さ5m程度の空間のはずなのに天井ではなく青空に雲が流れ、太陽のようなものまであるという地上と変わらない光景が広がっている謎空間だった。

 時間的にもう少し探索できそうだったので、地下16階層を少し探索してどんな魔物が出るかなどを少し見て行くことにした。

 出てきた魔物は、木々を飛び移りながら頭上から襲ってくる狼のフォレストウルフ、枯れ木に擬態して襲ってくる生きた樹木のトレント、身体が大きくて力が強く防御力もある二足歩行する豚のようなオーク、いつものスライム。

 魔物はそれほど脅威ではなかったのだが広すぎて下への階段はおろか安全地帯すら確認できず、地下だというのにフロアの空が色づき始めていたので時間を確認するとすでに16時半になっていた。


 おいおい、この森林フロア時間経過で空が変わって夜になるのか? このまま暗くなると危険だろうしルカのこともあるから今日はこれくらいにして地上に戻るか。


 地下15階層の転移魔法陣から地上に戻りギルドの出張所でダンジョンで倒した魔物でこなせる依頼の受注と報告をし、魔物もいくつか買い取ってもらい途中で夕食を買って宿の部屋に戻った。


「「ただいまルカ」」

「二人ともお帰りなさい」


 夕食を食べ、ダンジョンのことなど話したり雑談をして過ごし、ダンジョンで疲れた事もあり勉強は無しとしてゆっくり休むようにラウに言うと「これなら毎日ダンジョンでいいぜ」とか元気いっぱいに言っていたので「今日だけだぞ」と釘を刺しておいた。


 さてと、レポートを確認してからリュースにメールして俺も寝るかな。あ、スマホのレベルもあげておくか。


 レポートに一通り目を通し問題ないことを確認してから、ルカの病気のことについても書き添えてからリュースにメールをし、スマホのレベルを23へ上げたがこれといって新しいものが追加されてなかったのでポイントはそのまま貯めて寝ることにした。


 翌日も地下16階層の探索、森林地帯を抜けて草原地帯に入り水の音が聞こえたので移動してみると、大きな川があり対岸には多くのテントが設営されている安全地帯らしき場所を発見した。

 さらに夕方近くまで探索したが下の階への階段を探したが見つからず地上に戻り、出張所が閉まっていたので宿に帰り、食事の後に軽くミーティングとラウの勉強をして就寝した。


 さらに翌日も地下16階層の探索、夕方近くになってやっと地下17階層への階段を発見し、その日の探索を終えた。


 地下16階層が広かったからかなり探索に時間を取られてしまったな。


 翌日は早朝からダンジョンに潜った。

 地下17階層は光の全く無い真っ暗なフロアだったがシューティンググラスの暗視機能のおかげでちゃんと見えていた。しかしラウの方はそうはいかなかったので、下手に動かれて罠を発動されても危ないしかと言って一人でただ待たせるのも危ないと考えて辺りを索敵して何もいないのを確認してからラウには階段がある部屋の近くにある木の上に隠れるようにさせて一人で次の階への階段を探すことにした。

 出てきた魔物は、剣、盾、鎧を装備したスケルトンのボーンナイト(なぜかスケルトンナイトじゃなかった)、物理攻撃が効きにくく魔法攻撃をしてくる半透明な上半身だけの身体にボロボロの魔術師のローブを羽織った幽霊のゴースト、骨の狼ボーンウルフ。

 時間がかかる様なら一度ラウのところへ戻るつもりだったのだが『暗視』『魔力探知』などを駆使して魔物の位置を把握し『魔法アプリ』の魔法で撃ち倒し割と早くに地下18階層への階段を見つけることができた。

 急いでラウの所に戻り、まだ早かったがその日の探索を止めて地上に出てギルドで依頼の受注と報告、それと魔物の買い取りをしてもらい、雑貨屋で色々仕入れてから夕食を買っていると、リュースからのメールが来たので宿に戻り部屋でメールを見てみると。


『クスノキさん。お・ひ・さ・し・ぶ・りですね!』


 なんか文面に怒気を感じるんだが……あまりメールしなかったから怒ってんのかな? 女神ってそんなに暇なのかね~。


『レポート拝見させていただきました。私の知っている情報とだいぶ違うものでちょっと驚いてます』


 ……女神なんだから、どうにか情報収集できんのか? そんなんじゃちゃんと管理でき――だから俺みたいなのが出てきたのか……変に納得できたな。


『今回のレポートのお礼として、防御用に使えるウェアラブルの左手用革手袋を送っておきますのでご活用ください。使い方については、何となく分かるようにしときます』


 リュース……説明が面倒になってきてるんじゃないのか? ま~着用すれば分かるならそっちの方が楽かも知んないからいいけどさ。明日はダンジョンは止めて手袋の能力の検証をしてみるか。


『病気のことですが、前回の事に関しては特別で、本来は女神が下界に干渉することはあまりできないので、申し訳ありませんが私の力で治癒することはできません。しかし、前回のような精神的なものでは無く肉体的な病気であるならばスマホのレベルが上がればクスノキさんにもそのうち治せるようになるかもしれません。ですが、絶対治せるようになると言うわけではありませんので期待しすぎないでくださいね?』


 ルカの病気を治せるようになる魔法はもらえなかったけど、スマホのレベルを上げれば可能性はあるのか……とはいえ焦ってレベル上げしても碌なことないからな。予定通り手袋の能力検証からだな。


 夕食後に、明日はダンジョンへは行かず、地上で魔道具の検証と狩りをすると話し、ルカにはラウの勉強を任せておき、俺はとりあえず手袋を着けて使い方を確認することにした。


 ウェアラブル端末『タクティカルグローブ(左)』見た目は、手の甲の部分にプロテクターがついた黒の革手袋。


 ・このグローブを装着していてもスマホの操作は問題なくできる。

 ・この手袋は主に防御に優れている。

 ・基本防御機能として、耐衝撃、耐魔法、耐熱の防御機能がある。

 ・各防御機能は受ける威力に応じてスマホの魔力を消費し、魔力残量を超える威力の攻撃は防げない。

 ・手の甲と指部分にプロテクトパッドが入っていて、こちらは魔力を使わなくてもある程度の防御力がある。

 ・特殊機能として、魔力吸収能力がある。これはスマホの魔力充填アプリに近いものである。

 ・魔力の吸収はこのグローブで対象に触り魔力の吸収を念じることで発動する。


 ん~、シューティンググラスとは違って、ちゃんと装着感がある。これはずっと着けてると蒸れそうだな。それにしても、今回はシューティンググラスのときのような頭痛に襲われることが無いようだけど……情報量の差なのかな?


 あれこれとタクティカルグローブの使い方を確認していたらだいぶ時間が経っていたようだったので寝ることにした。




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