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プロローグ 発端

ジリリリリリ

このうざったい音ではなく自力で起きるのはいつ以来であろうか

チュンチュンという小鳥のさえずりと共に気持ちよく起きうーんと背を伸ばし、窓を開ける

窓の外は太陽が僕を讃えて学園生活の希望を象徴しているようであった


何故朝からここまですがすがしいのかって?

そりゃそうさ、今日は大津高校の入学前の恒例の研修旅行、新しい仲間との学園生活が南国で始まると知ればテンションが上がらないわけがない


まあ、もちろん司以外ほとんど知り合いがいないから、新しい友達が出来るか普通に不安なんだけどね


ピンポンと呼び鈴がなり、ドアを開けると案の条佐藤司であった


「おうおう寝坊助の伊藤充君 もう準備できたか?」


「いや、今日は早く起きたよ? 僕ももうでるとこ」


「うわー..... おめえが寝癖も立てずにうるさいとか言わないとか、

雨降って泳げなくなんなきゃいいけどな」


「フキツなこというなって」


いつものように冗談を言い合い僕と司は家を出て集合場所の港に向かった


司は僕と同じ新谷中学で、1年からの親友だ 授業中ねてばかりな上、教師にも食ってかかるワルだけど

根は友達思いのいいやつだ


「お、着いたぜ あそこに固まってんの大津のやつらか?」


「みたいだね、なんかクラスごとに列分けされてるっぽいし、一つの列に20人くらいか?」


「んにしても、変なの多いなあ.... 青髪のむっつりした女もいるし、スケバンまでいんぜ?」


「な、なんか古代と現代がごっちゃになってるね....」


「ああ.....」


僕たちは高校生として異様な光景を目の当たりにしてこれは夢か確認したほどだ、だが痛い この痛い連中と共に僕らは海でキャッキャしなきゃいけないらしい

僕たちはハア.....と大きなため息をついて列の最後尾の地べたについた

たわいもない会話を司と続けて約5分、メガホンを持った先生が話し始める


「皆さんおはようございます これから研修旅行の開会式を行います」


それから長ったらしい修学旅行の目的などを教師が述べること約20分、周りはそわそわと苛立ちはじめ、司に至ってはいびきをかいて爆睡してしまう


「私からは以上です 生徒宣誓」


はいと一人の男の生徒がはっきりと声をあげ、読み始める


「宣誓 僕たちは新たな友と友情をはぐくみ合い、意義のある研修とすることをここに誓います

三年b組加藤大介」


私服できていい入学前の研修であるにもかかわらず、黒スーツではきはきと答える彼の姿からは、司とは別の意味での異彩を放っていた。 まあ、黒スーツはどうかと思うけど、こういう真面目なところは司にも見習ってほしい......


そして宣誓が終わったあと、クラスごとに分けられた30人乗りの小型船に僕らは乗り込んだ

生徒20人教師一人クルー3人の24人

相席は司だ たわいもない会話を続けること約20分突然それは起こった


プシューっという音と共に船内は白い煙に包まれ、船内はパニックになった


最初は火事かと思ったが、どこも熱くない むしろ、冷たい


その冷気は僕らをとてつもない眠気に包み込む

僕たちの意識は闇へ消えた......





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