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風呂とトイレ

作者: 竹仲法順

     *

 対照的なものだと思う。風呂場が体を綺麗にするところなら、トイレは汚いものを出して、用を足すところ。コントラストと言っていい。世の中、対照的な事柄は多数ある。この組み合わせもその一つ。

 簡単すぎて話を引っ張れないので、もうちょっと引き延ばすと、風呂場というのも元々はバスルームという通り、汗や脂など汚いものを出す場所だった。現代はシャンプーやコンディショナー、ボディソープ、洗顔フォームなど美容には事欠かない物が多数あるが、昔は石鹸ぐらいなものだ。しかも匂いなどほとんど付いてなくて、ほぼ無味無臭。昔の人がそんなもので体を洗っていたと思うと、ぞっとする。

     *

 トイレだって今は水洗だが、ちょっと前までは汲み取り式だった。汚い。夏場など地獄だ。汲み取り式のトイレなど、行きたくないのが実態である。昔は設備が悪かったから、そういった原始的な方法を取らざるを得なかったのだろう。今トイレって、安ければ何十万で水洗に出来る。それに汲み取り式トイレなど、今時滅多に遭遇しない。

 未だに言葉としてもあるのが、トイレ本。トイレで用を足しながら読む本らしい。まあ、どんなものかは詳しく知らないが、昔からあって今でも売っていると思う。別にトイレに入ってまで本を読もうとは思わない。もちろん、便所紙という言葉もある。何か不衛生。いかにもエッセー向きといったネタだ。

     *

 まあ、トイレなど今は自宅だけでなくどこにでもあるから、不自由しない。コンビニなどもここ二、三年ぐらい、まともに行ってないのだが、客用を兼ねた従業員用のトイレがあるのは昔からだ。さすがにタダでは行き辛いので、利用した後、缶コーヒーなどを買ってから店を出ていたのは記憶に鮮明である。

 トイレの話題ばかり出て、風呂場の話が出ないのは不釣り合いだが、風呂がどこにでもあるわけがない。銭湯とかはもうほとんど全滅してるし、旅館とかホテルぐらいなものだろう。ラブホテルには行為前や行為後に男女が入浴するので、バスルームは当然ある。でも、ホテルって最後に利用したのはかなり前だから、今時の部屋はどんな感じなのか、頭で想像を巡らすしかないのだけれど……。

 最後に一言。風呂とトイレは対照概念であるが、元は似た感じ。別に違和感はない。日常生活で必ず利用するものだから……。ただ、公共の場で人が使うのがどんなものなのか、今一感覚がつかめないだけで。ちなみに対照概念など、互いに逆の働きをするものなら、どれもが当てはまる。この場で一々列挙しないが……。

 ひとまず一筆書かせていただきました。

 ではまた。

                            (了)


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