ハッピーバースデー(河美子さんに送る200文字小説)
夕方になって主人から電話。
「悪い!大事な書類を忘れた」
すぐに待ち合わせ場所に持っていく。
「助かったよ」
「でも夕食の支度が出来なくなったわ」
「いいさ。もうしてある」
中止になった接待の穴埋めらしい。
あら、洒落たレストラン。
「これを」
今、私が持ってきた書類?
中に入っていたのは…。
ディナー招待券と手書きのカード。
同時にお店に居た全員が立ち上がった。
「ハッピーバースデー」
「えっ?それじゃあ」
「おめでとう!」
美子さん、誕生日おめでとうございます!