神楽
ずっと
聴こえている
賑やかしい
あの笛の音が
ずっと
響いている
大地を揺らす
あの太鼓の音が
鳥居をこえた
イワクラの在りか
注連縄の区切る
カンザの遥か
繋ぎ合わせる
彼処と異処
ずっと
鳴いている
荘厳さに似た
あの鈴の音が
ずっと
呼んでいる
懐かしさに触れる
あの謡の音が
今はもう見えない過去に
地方車が
土煙をあげても
今はまだ見えない未来に
神々が
消え去るとしても
受け継がれる、音の運びに
遠く古えの祈りの形を
彼方永えの願いの形を
数えて焔は眠るのだ