春の恋
桜の木の下での告白…。
どうなったらそこで告白になるんだろう?
そう思って書きました(笑)
そんな1話です。どうぞ!!
私は桜の咲く季節、恋をした。
今思えば懐かしい。
漫画やテレビでしか見たことのなかった、桜の木の下での告白。
私はそれをした。
「結論は?」って??
話の初めに答えを言ったら面白くない…。
だから答えは最後にしようかなぁ。
っと最初の件はこんなもんにして、本題に行きます…。
私の名前は、佐野小春。
この春に安城高校に入学した。
そこで私は想う人に出会う。
その人は同じクラスだった。
初めて会ったのに、その人のことが好きになった。
容姿も、中身も、すべてが私の好みだった。
私はその人を想い続け、告白の機会をうかがった。
私は決してかわいいわけではない。
かと言って自分のことを“ブサイク”とも思ってないわけだが…。
ある日の部活勧誘の帰り道、私は遅くなってしまい愚痴をこぼしていた。
「なんであの人がいたのよ…」
ここで言うあの人とは、別に好きになった田中翔汰君じゃあない。
昔やっていた空手の先輩、東條蓮琶先輩だ。
正直、私はあの人が苦手だ…。
別に嫌いとまでは思っていないが、苦手なのである。
何かと言って私に勝負を挑んでくるし、何かと言ってウザいのである。
その先輩が「お前空手部に入れよ!」っと何度もしつこく誘ってくる…。
しかし、私は空手が少々憎い…。
父が空手をやっていた関係で、私も空手を小さなときからやっていた。
それは別にいいのだが、小さなころからの厳しい練習のせいで強くなりすぎていた。
同じ年代の男の子ですら私には勝てず、大人でも苦戦を強いる強さ…。
そんな強さを欲しがる女の子がいるだろうか?
いやっ、いないだろう…。
だって、女の子なのにありえないほどの筋肉量。
空手をやめたのは中1だっていうのに…。
筋肉のせいで体重計に乗るのがいまだに怖い…。
だからこの春という季節はあまり好きではない。
なんて言っても、身体測定があるから…。
そんなことを考えていた時である。
「おい!」
っと後ろから声がした。
「え!?」
私は少しびっくりした表情を見せながら、ゆっくりと振り向いた。
「やっぱり、佐野じゃん!!」
っと叫び気味に言う男の子…。
私に呼びかけたのは、なんと東條君だった。
「っど、どうしたの?」
私は素っ頓狂な声を上げた。
「そんなにびっくりした?」
東條君が私に聞く。
「まあ…この時間だったから…」
っとそんな感じで、私は言い訳?をした…。
すると「言われてみれば、そうだよな…」っと言う東條君。
「お前はなんでこんな時間に?部活勧誘は昼からだったけど、今5時過ぎだぜ?」
「えぇ…っと…」
私は少しゴニョった。
空手をやっていたせいで、軽い細マッチョだってことを好きな人に知られたくなかったから…。
しかし、ここで突っ込んでくる東條君。
「なんだぁ?」
「そんなに変な部活に行こうとしたのか?」
「それとも、ただ無駄に勧誘に捉まっていただけ?」
「どっちなんだ?」
私の帰りが遅くなっていたのは、どっちでもない…。
確かに“無駄な”ではあったが、先輩が…。
私は正直に言うことにした…。
なんせ嘘は嫌いなもんで…(笑)
「あのね?」
「笑わないで聞いて?」
っと私がそう言うと、「座って話そうぜ」と私を川の土手にあった桜の木の下に案内した。
正直、地べたに直接座るのは女の子にとってはきつい。
スカートが短いとパンツを直接地面につけることになるから…。
そんなことを思いながら、私はカバンを下敷きにして座った。
いやっ、座ろうとしただけで、座ろうとするその前に止められた。
「ちょっと待ってくれ…」 っと…。
東條君は私をほんの少しの間待たせて、パイプいすを2つ持ってきた。
「実はこの近くにちっちゃな倉庫があるんだ…」
「そこから、少し拝借してきた」 っと言う東條君。
しかし私は思った。それって泥棒なんじゃ…っと…。
けれど「泥棒じゃないからね?」「そこの倉庫、親戚のやってるとこだから」っと笑いながら言われてしまった。
「なんだそうだったんだ」 っと私も笑ったが、私は心の内が見られたようで少し恥ずかしかった。
しばらくして、空手をやっていたことや、先輩の勧誘が…っと言う話をし始める。
そんなときの話である。
『好きな人との会話はこんなにも面白いんだ…』
っと思ったのは――――――――――。
私の恋は、想いを伝える前に終わってしまう。
そう、、、初恋の卓也くんのときもそうだった。
気付けば卓也君は転校していて、《告白するには時すでに遅し》だった。
私の恋は、次の恋も、そのまた次の恋も、チャンスをうかがうばかりで実ることは決してなかった。
そんなことを考えていたためか、私はとんでもないことを口にした。
「私、、、東條君のことが好き、、、」
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「あっ!」
最初に驚いたのは私の方だった。
ありえない…。私が告白なんて…。
そんなことを思っているときのことである。
「いま…今好きって言ったか?」「俺のこと…」
「え?」
「………ぅ………うん」
東條君は私の頬をさらに赤く染めた…。
『どうしよう…』
それしか考えられなかった。
そして、しばらくの沈黙が続いた。
断る理由を考えているのだろうか?
そんなことを思っていると、ついに東條君が答えを出した。
「いいよ…」
「こんな俺でいいならいいよ…」
「付き合おう…」
恋愛の天使というものだろうか?
はたまた、幸運の女神というものだろうか?
とりあえず、私はそんな者たちに感謝をした。
「ありがとう!」「本当にありがとう!!」
っと…。
こんな感じで私たちは巡り合い、付き合うことになった。
それからしばらく…。
そうだなぁ…。
何年ぐらい続いたのだろう?
結婚したのは21の時だから…。
6年ぐらいかな?
喧嘩して、仲直りして、キスをして過ごしたのは…。
けれど、それが“翔ちゃん”の「結婚してくれ」の一言で終わった…。
あの桜の木の下での告白以来、私は何かあるごとに「翔ちゃん」と呼んでいるが、当の本人は「やめてくれ」っと笑って言っている。
自分で言うのもなんだが、そんな恋人のような関係でいられるおかげで、私たちの家庭には笑顔が絶えない。
今は、私と翔ちゃんと、6才の太一と5才の美月の4人で一緒に住んでいる。
そのみんなが食卓に着くと一層笑顔になる…。
私はそんな家が大好きです。
これからもよろしくね…。翔ちゃん!!
終わり方がビミョーですが、春はこれで終わります。
次は夏の恋です。
シリーズですので、またUPされたら読んでやってください。
それぞれの季節で、書き方が少しずつ変えてあります。




