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プロローグ
力を持ちすぎた者を退治し、弱き者を守ることで幻想郷の均衡を保つのが私の役目。そこに私情はない、そこに私の意識の一切は反映されない。例え私が誰を想い、恨み、嫌い、あるいは尊んでいようとも、その感情が私を突き動かすことはない。そんなこと、あってはならない。
わかってる、わかってるわ。だから頑張っているんじゃない、だから相手が誰だって必要があれば殺しもしてきたんじゃない。私だって頑張ってるんだから、……一人くらい、私のそばに変わらずにいてくれる人がいたって、許されるんじゃないの?