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異世界の定番
異世界召喚した人物か!?
と思ったのも束の間蒼の目に写ったのは、猫の精霊だった。
「大丈夫~」 中性的な声で話しかけてくる精霊に、様々なアニメのキャラを蒼は思い出していた。
「こんな変な人、かばちゃって良いの、猫精霊さんよぉ〜!」
「変な人というのは否定しないが」 「否定しろ!!」
蒼が最後の力を振り絞って叫んだ、これもまた、路地中に響いた。
「ま~訂正するとしたら、僕は狐の精霊だ。」 「じゃあ狐の精霊さんよぉ!」
攻撃を躱す躱す躱す そこに漆黒の何かが乱入してきた。魔法だ、そのなにかの方向を見ると、黒髪の美少女が立っていた 髪は腰まで届く長い髪で、決して華美ではない彼女の服装だが、それが彼女が持っているなにかを、引き立たせる。
極めつけは彼女のローブだ、威厳のある様々な刺繍も彼女の美しさのおまけに過ぎない。 「何か~この世界で黒髪って珍しいな?。」
「うッ 今になって、脳震盪がぁ。」 薄れゆく意識の中、蒼を守りながら魔法を躱わす、精霊たちに蒼は、かっこよさを覚えていた。
蒼が目を覚ました頃にもはもう、決着はついていた。