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68.泳ぐ練習~女の子たちの水着回、その2~


 「早速楽しんでいるな。少年。」

 原田が声をかける。

 この海水浴場の一番向こうの防波堤部分までたどり着いた僕たちに声をかけたのであった。


 「はい。ありがとうございます。」

 「いいって、いいって、それよりどうだったか?防波堤の向こうは。」


 「はい。とても広い海でした。」

 僕は素直に感想を言う。


 「うん。百点満点だな。世界は広い。リフレッシュ出来て本当に良かったよ。」

 原田はそう言いながら頷く。


 一緒に防波堤の向こうを見た人達も、それに頷く。


 「あ~。あ~。折角、頑張って、葉月ちゃんや、マユちゃんに手伝ってもらったのに、海に入って、目一杯泳いだから、もう一回やらなきゃかも。」

 一緒に来た史奈が笑いながら僕の方向を見る。


 「折角だから、輝君、手伝ってほしいなぁ。」

 史奈は原田と話し終わった僕を手招きしながらこちらに来るように言う。


 「どうしたんですか?」

 僕は史奈に言うが。


 「さっき、目一杯泳いだから、取れちゃったと思うの、これ、塗るの手伝って。」

 史奈は僕に一つのボトルを手渡す。

 そうして、ビキニの上を外しながら寝そべる。


 「背中に塗って欲しいな。」

 史奈はそう言いながら、僕たちが先ほど準備した持ち場のシートの上に寝そべる。


 ドキドキする僕。どうしようか・・・・。


 「あっ。会長、ずるい。」

 そのやり取りを見ていた葉月。


 「ちょっと、何やっているんですか?」

 顔を真っ赤にする加奈子。


 「いいな、いいな。ハッシー後であたしにも。一緒に海入って目一杯泳いだし。」

 そういいながら、史奈と同じように水着の上を外しながら寝そべる結花。


 さらにドキドキする。僕。


 「良いじゃない、減るもじゃないんだし。」

 史奈は得意げにテヘペロ。という表情を作る。


 結局、史奈、葉月、加奈子、結花の生徒会メンバー4人の背中にサンオイルを塗るのを手伝う僕。

 おそらく、先ほど防波堤まで行く際に目一杯泳いで、最初の着替えの時に塗ったものが取れてしまったのだろう。


 僕も、緊張しながらそうしていた。


 マユはやはり、いつも日焼けをしているのか、そういうのは気にしないようだが。

 「まあ、さすがに、少しは気にするかな。後で痛いし。」

 そういうので、マユは座りながらではあるが、肩と首に同じようにサンオイルを塗るのを手伝う。


 何だろうか、少しドキドキしてしまい。周りに人がいないか入念に確認する僕。


 「ふふふ。ありがとう。」

 そういう声が全員から聞こえて、ドキドキする光景が終わる。


 僕も少し小休止かな。

 そう思ったら。


 ツンツン。と、肩をつつかれる。


 「あ、あの・・・・・。」

 横からの風歌の声。

 少しおどおどしている。


 「あ、あの・・・・・。」

 「ほーら、風歌しっかり!!」

 後ろの心音に肩を叩かれる風歌。


 「あ、あの、橋本君。私に、泳ぎ方、教えてくだしゃい。」

 深呼吸して、一息で言う、風歌。


 「えっ。ぼ、僕でいいの?マユとかの方が・・・・・・。」

 僕はマユの方を見るが。


 「ふふふ、橋本君がいいのよね。」

 心音はそう言って。僕の方にウィンクする。


 「う、うん。」

 風歌は小さく頷く。


 「さ、さっき、皆向こうまで泳いで、うらやましくて。」

 

 ああ、まあ、そうなるよな。


 「ああ、ごめんね。そしたら、そうだな。やってみようか。」

 僕は風歌の方を向いて、頷く。


 そして、風歌は今日いちばんの笑顔で頷く。

 それを見た心音は、小さく親指を立てる。


 そうして、僕と、心音と風歌は出来るだけ浅い所の場所へと移動した。


 「そしたらまずは、浮き輪をもって。」

 僕は持ってきた浮き輪を手に持って、バタ足を披露する。

 少しではあるが、前に進んでいく。


 そうして、僕の腰が水に沈むくらいのところを行き来して、浮き輪を風歌に渡す。


 「やってみようか。僕がゴールに立っているから。」

 と、思ったが。


 「ああ、橋本君は傍で見ていて、私が立ってる。」

 心音がそう言ったので、ゴールであろう場所に心音が立つことになった。


 浮き輪をもって、バタ足を見よう見まねでする風歌。

 やはりなかなか進まない。


 「まあ、そうなるよね。腿から足を動かして。」

 僕は風歌の膝から動いているバタ足を腿から動かすように、彼女の太ももに触れる。


 「きゃ、きゃあ。」

 一瞬、ドキッとする風歌。


 「ああ。ごめん。すぐ立って。溺れちゃうから。」

 僕は、風歌を支えて、すぐに立たせる。

 腰くらいまで立てる場所に居たので、すぐに体制を立て直して、安心する。


 「さっきはごめん。足を膝から動かすんじゃなくて、腰の、太ももから動かすんだ。まあ、最初は、慣れないだろうけど。」


 僕は風歌の太ももの辺りを指さす。


 「う、うん。」


 もう一度、僕は補助をしながら、風歌の泳ぎを確認していく。

 少しずつではあるが前に進んでいる風歌。


 「すごい、前に進んでいるよ。」

 僕はそう言ったので、風歌は少し笑顔になる。


 そうして、大分遅いペースではあるが、心音の立つゴール地点まで、たどり着くことができた。


 「すごい。やったぁぁ。」

 心音は得意げになり、風歌と一緒に喜んでいる。


 「やった、私、泳げた。」

 風歌はとてもうれしそうに、だが、喜びをそのまま爆発させるのではなく、心の中でそれをとどめておくタイプだった。

 出来たことに対して、小さく頷いて、そのまま、立ち止まる風歌。


 「あ、あの、えっと、橋本君、ありがとう。」

 風歌は笑顔になる。


 「いやいや、風歌さんが頑張ったからだよ。一日でここまで行けるなんてびっくりした。」

 僕は笑いながら言う。

 風歌は照れるように笑う。

 実際本当にそうだ。よく頑張ったほうだ。しかも一日といっても、ほんの数時間だろうか。


 「こ、これで、皆と一緒に、あの、防波堤まで・・・・。」

 風歌はドキドキしながら言った。


 「それはまだまだよ。橋本君に迷惑かけるだけでしょ。風歌は。でも、よかったじゃない。」

 心音は笑いながら風歌の肩を叩く。


 「う、うん。ありがとう。橋本君、えっと、ひ、輝君。」

 少し深呼吸をして、僕の名前を呼ぶ、風歌。


 「ははは。本当に良かったです。風歌さん。」

 僕はそう言って、笑いながら風歌の泳ぎの練習を終えて、みんなのところに戻って行った。

 

 


更新が遅くなりすみません。

諸事情により、次回の更新は5月以降になるかもしれません。

申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。


今回も、最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

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●現在執筆中の別作品もよろしければご覧ください。

 1.忍者翔太朗物語~優秀な双子の兄だけを溺愛する両親のもとで奴隷のような生活をして育った忍者のお話~URLはこちら↓

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 2.元女子魔道学院に異世界転生した男子の僕が入学するとどうなるのか?※このシリーズの異世界転生編です。⇒なかなか更新できず、すみません。

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3.只今、構成中。近日アップします。

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