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成人の儀


 俺、アルト•ワーグナーの目の前には今一振りの

 刀がある。それをみた周りの反応は様々だが

 1つ共通していることは誰一人として俺に良い感情を

 向けていないことだ。憐れみ、蔑み、嘲笑、驚愕、

 といったところか。まあ、俺自身目の前の刀について

 どうすればいいかわからないのだが。

 

 ことの初めはこの成人の儀。この世界では16歳になると

 その町の神殿に集まりそこで「この世界の神」とされる

 存在から刀を授かる。


 この世界の人類は今魔族と呼ばれる存在と敵対関係に

 ある。世界のあらゆる場所には、ダンジョンがあり

 そこの魔物や宝箱から、資源や金、遺物などを得て

 生活している。人類と魔族たちは自分たちの領土で

 ダンジョンから資源等を得ていたが、魔族が欲を出し

 人類のダンジョンまでをも支柱に収めようとした、


 人類の領土を襲う魔族。彼らの身体能力は高く

 魔法やその個体特有の能力があり並の人間では

 太刀打ちできない。だか、そんな人類にも希望がある。

 それが刀だ。神より受け取る刀は人それぞれ。

 戦闘に特化したもの、生活を豊かにするもの。

 人を癒すものなどだ。


 その中でも人類の希望とされる刀。〝名付き〟

 その刀を授かるものは一握り。ほとんどの者は

 先ほど能力を使える癒しの刀、風の刀、雷鳴の刀など、

 戦闘向きや生活の補助に使える刀を授かる

 

 では、〝名付き〟とは何か。

 

 「白虎」 「玄武」 「青龍」 「朱雀」や、

 「麒麟」 「鎌鼬」 「件」などがあげられる。

 

 さまざまな伝説上の存在の力をその刃に宿すとされ、

 魔族にも引けを取らない刀である。


 さて話を最初に戻そう。俺の家、ワーグナー家は

 代々「朱雀」の刀を授かっており、魔族と戦い

 国に貢献してきた。俺もそれを誇りに思ってるし、

 自分が「朱雀」を授かり魔族と戦うことこそが

 自分の使命だと思っていた。だが、

 

 俺の前にある刀の名は「獏」

 〝名付き〟ではあるようだがよく分からない刀。

 そして俺の隣、小さい頃父が怪我をしているところを

 助けて家に連れてきた少年、カインの手には「朱雀」が

 握られていた。


 

 

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