かくしごと-完璧な少年の秘密-
ドンッ
「ぐはっ」
「あ、わりわりぃ。俺急いでっから、じゃあ、」
宵宮 暁人この学校では知らない人は居ないプレイボーイだ。話したことがある程度の中でしかない。学年は高校2年生。同学年だ。容姿端麗、サッカー部のエースで、成績優秀。モテないはずはないが、女の子だけじゃなく男にも手を出しているという噂もある。先生たちも彼にはゾッコンだ。僕の担任の三沢は特にメロメロだ。ことあるごとに、話しかけている。たしかに、あの顔と性格で迫られたら男でも悪い気はしない。でも少し顔が赤かったような気がする。
「あれ?」
ぶつかった時に、落としたのだろうか、その場には、宵宮くんのものと思われるペンが落ちていた。
「というか、なんで急いでたんだ、今からは昼休憩の時間だ。宵宮くんが向かった校舎には、教室も購買も学食もない。ペンも届けないと」
気になった僕は後つけていくことにした。探し始めて40分ほどたっただろうか、諦めて階段に座っていた時
「いやぁ、いやああああああああああああああああ」
宵宮くんの悲鳴が聞こえる。僕は声が聞こえた部屋にに走る。
場所は家庭科室、鍵がかかっている。鍵穴を覗くと、宵宮くんが裸でぐったりとした様子で横たわっていた。
「宵宮くん!!」
そう叫ぶと、ペンが突然振動する。
「ねぇ、何で君がここにいるのかなぁ。朝川君。私愛用のおもちゃもそこにいるんだね。」
振り返るとそこにいたのは、三沢だった。
「先生なんでここに??」
三沢の担当科目は、家庭科ではなく、物理のはずだ。
「ちょっと目を離したら、フッ、君が連れてきたのかい?宵宮君。まぁ、おもちゃは多い方がいい。」
「なんでこんな,,,,」
僕はうろたえる。
「俺が悪いんだ。」
宵宮くんが口を開く。
「俺が先生達から成績をカラダで買ってるから。」
突然の告白に僕は動揺を隠せない。
「そうだ、君のちっぽけなプライドをたもつ為に、私は協力してやってるんだ。誰のおかげで女共囲まれる生活ができてると思ってるんだ??そして、私は君の未成熟なカラダをほしいままにできる!win-winな関係だよ。君が逆らう理由がないよね?暁人君。」
三沢は熱く語る。
「変態め」
宵宮くんは侮蔑の表情を見せる
「それに、そいつは関係ないだろ。帰らせてもいいだろ」
と宵宮くんは提案した。
「ダメだね、ここまで知っちまったんだ。このまま帰せば学校の威信に関わる。君の緩い口のせいだね。暁人君。それにまだお楽しみは終わってないよ。まだこのペットを君のお口にね。」
「で、何が欲しい?朝川吉明君??成績でも推薦でも校内カーストでもなんでもあげるよ」
三沢は不気味な目を向ける。
「…要ら…ないです。要らないです。三沢先生から貰うものなんて何も。」
「地味でモテもしねえ、平凡な奴の癖に、生意気だなぁ。」
そういうと、三沢が覆いかぶさってくる。あまりの衝撃に、意識を失いかける。
ドンッ 大きな音が響く
「三沢先生、こいつ俺の彼氏何で手つけないでもらえますか?」
宵宮くんが三沢を背負い投げしたのだ。
「宵宮くん、なんて事?それに彼氏って、、、、、、」
「私をからかってるのか?」
三沢はかなり怒っている様子だ。
「宵宮くんに三沢先生何やってるの?」
授業の準備に、家庭科の先生が来たのである。
その後、宵宮くんは停学に、関係をもった教員は免職となった。
優等生のスキャンダルに校内はざわついた。!
2週間後
「宵宮くん停学ようやく終わったね。」
「あぁ、でももうやっていけないよ。こんなことになって」
「あ,そうだよね」
そう言いつつ目を逸らすと
「本当に好きな、君のためにがんばるよ」
肩を組まれ耳元でそう宵宮は言う。
「フワアアア」
僕は顔が熱くなる。
「本気なんだよ、出会った時からね。」