表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/25

05 パンパンし過ぎた結果!


 五話  パンパンし過ぎた結果!




 「うぅ……なんでこうなったの?」



 私は借りた部屋の中で小さく呟く。



 それは少し前のこと。

 1日分の宿代を前払いしてお腹いっぱい……久しぶりの温かいご飯を食べることができて感動しながら部屋に戻った私は、安全のためちゃんと部屋の扉の鍵を閉め、窓の鍵も閉めてフカフカまでとは言わないが充分な眠りにつけそうなベッドの上で横になっていた。


 するとふいにくる尿意。



 トイレがあるのは共用スペース。 鍵をかけて出て行っても私が出て行ったのを見計らって誰かが侵入してくる可能性だってあるかもしれない。

 それで私の残りのお金を取られた日にはもうおしまいだ。

 ーー……ということで私はお金を紙で包んでパンツの中へ。 これで誰にも盗られることはないと確信した私は安心してトイレへと向かった。


 ーー……のだが。



 「トイレトイレー♪」



 割と尿意が近かったこともあり鼻歌を歌いながら少し早歩きでトイレの中へ。

 スカートを捲り、パンツをずらしながら便座に座ろうとした……その時だった。



 ぱしゃん。



 「ーー……え」



 パンツの中に入れておいたお金を包んでおいた紙が便器の中へと落ちる。



 「ちょちょちょっと……!!!」



 平和に緩み切っていた脳が急速回転。

 焦りに焦った私は汚いなんて気にせずに便器の中へと急いで手を伸ばそうとした。

 ーー……のだが。



 ポチッ



 「あっ!!!」



 手を伸ばそうとした時に私の肩が水の流れるボタンに触れて一気に水が流れ出る。

 それによってお金を包んだ紙もーー……




 「うわあああああああああ!!!!!!」




 ーー……もうお金はパンツの中に入れない。



 そう決めた私は部屋に戻った後、1本だけ残しておいた薬草をパンツの中へ。

 明日の分の宿代を稼ぐため、寝る暇を惜しんで夜通しパンツをパンパンしたのであった。



 

 翌朝。 途中で寝てしまった私は陽の光ではなく……下半身に走ったあまりの痒さで目を覚ます。

 パンツをめくってみると肌にポツポツと大きめの湿疹が。

 実は一昨日の夜中ずっとパンパンしてた時からなんか痒みはあったんだよなぁ……。 もしかして薬草の草の部分が当たっていたのが原因?

 試しに薬草をパンツの中に入れようとしてみたのだが、薬草の葉がかぶれている皮膚に当たって結構痛い。

 


 ーー……これは数日は薬草パンパンNGっぽいなぁ。

 でもパンパンしないとお金にならないし……お金を入れてパンパンするのもいいけどまた落とす怖さもあるし、誰が触ってたかもわからないものだからバッチィよね。



 「んんーー、どうしよっかなぁ……」



 私はパンツの上から炎症部分を撫でながら窓の外の景色を眺める。

 まだ朝も早いというのに冒険者たちは武器を片手に元気に外を歩いている。 強い魔物でも倒しに行くのだろうか。



 「魔物……かぁ」



 これもお父さんが言ってたんだけど、魔物を倒したら報酬アイテムがたまに出てくるんだっけ。

 それがレアなアイテムだった時は嬉しかったって思い出しながら話してくれてたなぁ……。



 「ーー……報酬アイテム」



 それがどんなものかは分からないけど、パンツに入れてもかぶれないものだったらそれに越したことはない。

 それか素材を自力で集めてそれを売り、手に入れたお金で売れそうな何かをアイテム屋さんで購入してパンパンするのも効率がいい気がする。



 「レベル1だけど……なんとかなるよね?」



 こうして私は賭けに出る。

 肌を荒れさせてまでパンパンした宿代1泊分くらいにはなる薬草を全て売り、そのお金で安い短剣を購入。

 気合い十分で弱い魔物がいそうな村近くの茂みへと向かったのだった。

 


 

お読みいただきありがとうございます! 下の方に☆マークがありますのでよろしければ評価していってくださると嬉しいです!

感想やブックマークなどもお待ちしております♪


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ