03 そう、奇跡のパンツ!
三話 そう、奇跡のパンツ!
「ーー……はぁ、はぁ」
どのくらい走っただろう。
走った先に森へとつながる道があったのでそこを全力で駆け抜けた私は息を切らしながら周囲を見渡す。
どうやら追っ手は来てないようだ。
グーーーーッ
安心すると同時に私のお腹が空腹のベルを鳴らす。
「お腹すいた……」
私は先ほどゲットしたクッキーを食べようとスカートをめくる。
「あっ」
気づかなかったがパンツが土で少し汚れている。
しゃがんで物を漁ってた時かな。
せっかくのおニューのパンツだ。 私は少し土のついた場所……パンツの前の方を軽く1回叩くように払う。
「んんっ!?」
パンツの中ーー……クッキーを入れた場所が少し膨らみもっこり気味に。
「えええ、どういうこと!?」
少し焦りはしたものの空腹を我慢出来なかった私はパンツの中に入れたクッキーを確認する。
するとーー……
「ーー……え?」
1枚入れたはずのクッキーが2枚に増えている。
「ーー……」
私はその中の1枚を食べながら考える。
さっきのもっこりした感覚……あの時に増えた? ーー……てことはその時私、何してたっけ。
クッキーの甘い味覚を味わいつつ、もう1枚のクッキーを入れたパンツを上から撫でながら少し前に行動した記憶を遡る。
「確か周り確認して、クッキー食べようとしたらパンツが汚れてて……それで……叩いて??」
私はゆっくりと視線を下へ。
自分のパンツをジッと見つめる。
「ーー……いや、まさかね。 そんなわけね」
と言いつつも私はパンツを軽くパン☆
するとそれと同時にクッキーを入れてる部分が先ほどと同じくもっこりしたのを感じる。
「まじ?」
確認するとパンツの中にはクッキーが2つ。
パン
もう1つ叩くとクッキーが3つ。
パンパンパン
クッキーが4つ、5つ、6つ……叩くたびに増えている。
「ーー……え、夢?」
私は自分のほっぺを強めにつねる。
ーー……痛い。 夢じゃない。
ということは……現実??
「えええええええええ!!???」
まさに名前の通り奇跡のパンツ!
とんでもない奇跡を私は手に入れてしまったようだ!!
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