表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍魂  作者: 熟田津ケィ
―霊峰と空―
573/689

―老龍山―

「これが……老龍山か……」


レイズたちは、老龍山を見上げる。


戦争で亡くなった、老いた巨大なドラゴン。

長い年月が経ち、その上に山が出来上がった。


「いや……いかついな……」


自然の山には負けるが、それでも巨大である。

他の山と明らかに異なる特徴として、今まで登ってきたどの山よりも刺々しい。

山の土台が龍の亡骸であるからだろう。


当然舗装されておらず、歩けそうな場所を見つけて進んでいくようになる。


この山を登れば、浮遊島の下に着ける。


「さて、行くか?」

「えっと……四聖龍は先でしょうかね……?」


レイラは四聖龍の行方が気になっているようだ。

自分たちも気にはなっているが、ある種の信頼と言うか、ずっと先に行っているものだと思っていた。

ただ、ここまで会えないのも気がかりである。


「単独行動好きすぎでしょ……」

「ね。ここまで来ても別行動なんて……」

「ずっと合流しないつもりかしら?」

「さぁ……?」


マリナとミーネ的には一緒の方が心強い。

しかし、四聖龍には四聖龍の戦闘スタイルがあるし、ペースもある。

それらを考慮した結果の行動であるが、理解はしにくい。同行した方が、何倍も安全なのだから。



彼女たちが四聖龍について話している横で、リゼルは肌が焼けるような感覚に襲われる。

これは、魔物の殺気。


「……魔物の気配だ。かなり殺気立っている」

「あぁ。さすがに分かるぜ……ビリビリきやがる」


リゼルの警告に、レイズは頷く。


過酷な環境で生存競争を生き抜いている魔物たち。普段目にする魔物とは段違いの強さだ。

ギラス高原よりも空気が重い。それだけ魔物が強烈な闘争心を剥き出しにしているからだ。

ここから先、遭遇する魔物はギラス高原よりも強力なものばかりだろう。


彼らは気を引き締め、老龍山に足を踏み入れる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ