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龍魂  作者: 熟田津ケィ
―試験―
550/689

―浮遊島―

「うッ……!!」


目覚めたとき、レイズたちはアルカリオン山頂の祭壇前だった。

謎の光がここまで転送してくれたらしい。


「おい、起きろ……!」


仲間たちを起こし、全員の無事を確認する。

衣服や身体の汚れは目立つが、大きな外傷はない。


「戻って……きたのか……」


衣服の汚れをはたきながら、バージルは息をつく。

みたいね、とマリナは周囲を見渡す。


「長かったような……あっという間だったような……?」


終わってみれば、夢のような空間かつ時間だった。


神龍が存在する聖域に知らずのうちに到達し、神龍レイと対話、力を託されるとは。

力を託されたとはいえ、実際に自分が彼の力を扱えるイメージは一切湧かないが。


「とにかく、帰ろうぜ。風呂に入りてーわ」

「そうだね。流石に疲れたわ」


レイズたちはぞろぞろと古城の外に出る。


次の瞬間、彼らは目を疑った。


「え……!?」



雲一つない青空。

そこに、『島が浮いている』。


距離は離れており、正確な大きさは判断つかないが、大きな島だ。


(あの島……どっかで……)


レイズは目を細める。どこか既視感がある。それがどこかは、思い出せない。


島の底部分には、恐怖心を煽るような武器がくっついている。

砲台、巨大な剣、槍。


「何だ……あれ……?」


島は浮遊しているだけではなく、ゆっくりと移動しているようだ。


「ねぇ、オルアル沖の島に似てない……?」


マリナが口を開く。


「!」

「それだ!」


地図にない島。

大きさ、外観がそれに似ているのだ。

最初に見た時より緑が増えているくらいで、大きな特徴は同じだ。


「なんで……浮いてるの……?」

「……『神龍の力』か」


リゼルが苦い顔をしながら島を睨みつける。

オルアル沖の島なら、レイがいる島だ。レイは神龍の力を宿している。

恐らくだが、彼がその力で島を浮かせ、操作している。



「やべぇな……早く戻らねぇと」

「……あぁ」


先日の一件で、亀裂が入ったまま何もしていない。

少しの気まずさを感じながらも、リゼルは騎士団本部へと走り出す。

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