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妖精さんが世界をハッピーエンドに導くようです  作者: 生ゼンマイ
第七章 ダンジョン都市アモーネ
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第91話 集団レベル上げ③ 地下7~19階層

 次の日、子供達のレベル上げをしながら階層を下ること数時間、ようやく11階層手前までやってきた。毎日ご飯をしっかり食べてちゃんと寝てたからか、皆血色も良くなって最初に会った時より元気になってるよ。一度辛くないか聞いたんだけど、皆笑顔でそんなことは無いと言ってくれたので、引き続き行こうと思ってる。


 そして現在の魔物の平均レベルが大体60ぐらい。ここら辺から美香にもレベル上げをして貰い始めた。子供達とシエロのレベルも平均50ぐらいになったので、丁度良い。



・子供達の平均ステータス

Lv.50

HP 300/300

MP 150/150

AK   120

DF   100

MAK  140

MDF  100

INT  50

SPD 130


スキル:投擲(F~D+)罠外し(D+~C-)


 皆に『投擲』が付いたのはまぁ石を投げまくったからだね。ステータスに関しては、これから子供達が成長していけばレベルに見合ったステータスに変わっていくことだろう。



シエロ・フォルブラナド・レーベルラッド(15) Lv.51

種族:人間


HP 560/560

MP 872/872

AK   314

DF   355

MAK  746

MDF  702

INT  310

SPD  374


【固有スキル】予言 神眼


スキル:水属性魔法(D-)投擲(D)


称号:聖女 巫女



シエロも見栄えが良くなったね。最初は初期のフォルナよりも低いステータスで目元を押さえたからね。どうやら魔法関係で強くなりそうだし、これからは寝る前に魔法の練習もさせよう。


「シエロ~」

「なんでしょうか?」

「今日から君は石投げ係兼飲み水係兼解体屋ね」

「そろそろ泣いて良いですか私?」


 これも強くなる為の一歩だから駄目です。さて、魔物だけど、10階層越えてから種類が変わったよ。中型、大型も増えたね。ここら辺に来るともう冒険者にはほとんど会わないし、稼ぎするには良いかもね。魔物の数も増えるけど。



名無し Lv.63


種族:マッドサーペント


HP 1133/1133

MP 588/588

AK   841

DF   743

MAK  659

MDF  591

INT  45

SPD 757


スキル:土属性魔法(C+)地泳ぎ(―)



名無し Lv.63


種族:ビタルフロッグ


HP 1405/1405

MP 399/399

AK   622

DF   650

MAK  684

MDF  631

INT  10

SPD 1010


スキル:舌撃(C+)



 マッドサーペントは体長が8mぐらいの細長い大蛇。地面に潜って泳いでくるから地面が盛り上がって近付いてきたら要注意だね。毒は持って無いけどあの身体で子供が巻き付かれたらひとたまりも無い。土属性魔法は地面から棘を出すみたいだったけど、発動する度に一度鳴いてたから読み易かったね。


 そしてよく一緒に出て来るビタルフロッグは、まん丸な体躯をしたカエル……カエルだよね?舌による打撃もしてくるし。移動手段も跳ねるんじゃなくて転がって来るんだよね。危うくサッカーボールのように蹴りそうになった。体長は1mぐらいで、数は5~8匹ぐらいがいつも出て来る。



「なんか蛇もカエルも筋肉質過ぎて……キモイ」

「蛇は分かるにしても、カエルが肉団子ってなんか嫌だよね……」


 前世・転移組の私と美香は、得にカエルが駄目だった。だってこいつ近くで見るとちゃんと筋肉の筋が浮いてて、しかも表面ヌルヌルなんだよ?女の子が触って良い物じゃないと前世だったら言いたいね。



 10階層と11階層の狭間で、小休憩を取りながら私は次の階層の話をした。


「そういえば10階層まで進んだけど、ボス戦とか無いの?」

「ボス?強敵ということか主よ?我がやって良いか?」

「相手にならないからもっと下でね。で、どうなのアシア?」

「フロアボスなら居るよ。最初の10階層の時だけだけど、ボスはレッドオーガだね。それに取り巻きとしてオーガが10体配置されてる筈だよ」

「計11体か。敵の配置は?」


 オーガは力が強く、単体で出て来るけど大きいんだよね。1匹の大きさが6mぐらいだし。武器もこん棒というか、そこら辺に生えてる木をそのまま使ってたよ。範囲が広いから私が細切れにしてレーベルに打撃で気絶して貰ったけど。的が大きいから石が簡単に当たるね。

 ボス戦ではステータス的に余裕ではあるけど、不意打ちされたら嫌だし、子供達を円状に密集させて水の結界を張っておいた。水自体はシエロに出して貰ったよ。訓練訓練♪




 そうして足を踏み入れると、周りの環境がガラリと変わる。


「うわっと……おお、石壁になったね。天井も出来たし」


 小さなコロシアムのような場所だった。目の前にはアシアの言った通り、一際大きいレッドオーガと取り巻きのオーガが10体。よし、距離も離れてるから大丈夫かな。



名無し Lv.95


種族:レッドオーガ


HP 3624/3624

MP 811/811

AK   2241

DF   2309

MAK  887

MDF  1234

INT  25

SPD 803


スキル:棒術(B)怪力(B-)盾術(C-)



名無し Lv.65


種族:オーガ


HP 1899/1899

MP 403/403

AK   1121

DF   1154

MAK  446

MDF  623

INT  15

SPD   455

 

スキル:棒術(C)怪力(C-)


 オーガは10階層で戦ってたのと変わらないぐらいか。レッドオーガは身体中が真っ赤に染まっており、オーガ達よりも二回りは大きい。あれ武闘会の本選の連中並みに強いね。『怪力』もあるから、ステータス以上の攻撃力だろうし。アリーナと美香じゃ当たったらかなりキツイかな。


 オーガ達がこちらに気付いた。「ゴァッ!!」っと赤いのが鳴き声を発すると、取り巻き達がこちらに走って来た。なるほど、ある程度の命令も出来るってことか。けど近付させる気は無いよ。


「地を駆ける龍よ、敵を撃ち抜け」


 土属性の魔法で龍のような土の塊を形成し、オーガ達に突っ込ませた。横一列に並んでいたので、横から全員巻き込んで壁に叩き付けてしまう。倒れたところにその龍を突っ込ませて土で拘束した。はい、取り巻きは一丁上がり。


 私が妖精魔法を使わないのは、子供達にバレないようにする為だけど、それ以上に私が最近妖精魔法に頼り過ぎていたってところもある。ノリノリになるのは良いんだけど、時と場所と空気は読まないとね。


「ゴァァアアアアアッッ!!!!!」


 と、今度はレッドオーガだね。


「アイドリ~行っちゃ駄目?」

「えっ、行きたいのアリーナ?けどあれ地味に強いよ?」

「多分だいじょう~ぶ」

「そう言うなら……じゃあフォローはするから行ってきな」

「はーい♪」


 アリーナが珍しくやる気だから任せたけど、レーベルが泣きそうな顔でこっちを見る。ちゃんと防衛手段あるから大丈夫だよ。心配なら近くまで行けばええやん。


「グガァォァアッ!」


 破壊力のある一撃がアリーナに向かって放たれる。アリーナはそれを潜るようにして回避し、


「そりゃッ!」


 二振りの魔短剣で足首の腱を正確に切り裂いた。麻痺効果もある短剣の攻撃だけど、身体が大きいからなのか効き目はあまり無いようだ。それでも少し動きが鈍ったね。

 煩わしそうにレッドオーガは片足で蹴り上げようとするが、その前にアリーナが股下を潜って太腿を切り裂く。更に流れるようにして背中も十字に斬った。


「ガァァアアッッ!!ガグガァアアアッ!!!」

 背中の痛みに身悶えするが、まだまだHPはある。腕と身体をぶん回して逃れようとするが、


「はらしょ~~♪」


 既に頭の上に到着してた。片手はオーガの髪を掴み、もう片方は短剣を振りかぶっている。


 サクッと頭に短剣が突き立てられる。あ、動きが止まった。頭に直接麻痺を受けて気絶したね。ピーンと棒立ちになると、そのままうつ伏せに倒れた。わぁ、アカン感じの倒れ方したね。


 アリーナはクルクル回転しながら落ちて来て、レーベルの横に着地。子供達から拍手が上がる。

「まさか短剣だけで勝つとは思わなかったよ。もうかなり戦闘慣れしたね」


「ぶいっ♪」

「アリーナちゃん度胸あるなぁ~…」


 というか、アリーナのINTが戦闘にも確実に役に立ってるんだね。オーガの動きを全部先読みして、しかも攻撃の通り易い箇所を的確に攻撃していっていた。私がアリーナに勝つには、先読みすらさせない知覚も出来ないスピードで攻撃しないと勝てないだろう。戦う前に私が降参するけど。


「それじゃあささっと処理して次に行こうか」


 例の如く石投げ。皆10レベルぐらい一気に上がって美味しかった。さぁて、スピード上げてどんどん行こう。とりあえずお昼ご飯にして、しっかり休憩をとって次の階層へと向かった。





 それから2日掛けて更に19階層まで到着する。途中に現れた魔物はゴブリンの上位種で定番なホフゴブリンや血液が甘いシロップとフワフワな毛皮を持つ羊のメープルシープ、そしてドラゴンの下位種のレッサードラゴンなんかが居たよ。


 メープルシープは身体の全てが甘いらしく、そのまま素材になるらしいので沢山狩りたかったけど、珍しい個体なのか2体ぐらいしか狩れなかった。

 レッサードラゴンに対してはシエロが積極的に美香と戦いに出ていた。翼は無いけど長い尻尾と爪の一撃が重く何度か体重に潰されそうになったね。それでも勇者の敵じゃないけど。



 ホフゴブリンは大量に出て来たけど、レーベルが全員瀕死寸前までフルボッコにしてたね。怖いね。


「ゴブリン種は子供を積極的に狙うからの。レベル上げでなければ駆除するところじゃ」

「下種の極みだね。勢い余って殺っちゃっても許す」

「うむ、任せよ」



 10階層までは森だったから多少時間が掛かったけど、11階層から19階層までは全て石作りの大通路だったので本当に早かった。これが普通の冒険者なら魔物の強さに全然進めなくなってたんだろうけど。19階層時点でレベルが90ぐらいだったし。


 さて、次は勇者ですら突破出来なかった20階層だよ。っと思ったところで、


 グゥ~


 ……おっと。


「……夕方だね。今日は此処で野営かな?」

「腹時計正確じゃな主よ」

「今日は私も料理頑張るわッ!!」

「その意気だよシエロッ!」


 じゃあレーベル先生の指示に従って清く正しく料理してね君等。

「「了解ッ!!」」




 今日のご飯はレッサードラゴンのステーキになりました。やったね2人とも。


「「何か違う……」」

ラダリアを出てから、シエロの新たなチャレンジ


「ふっ…んん~~~~ぅうッ!」

「いち」

「くっ……んぐぅ~~~~んあッ!!」

「に」

 筋トレにて身体の基礎を鍛えることにしました。

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