第32話 クルスと練習
前回言い忘れてしまいましたが、ブクマ増えてんじゃねぇか!!
ありがとうございます!!ありがとうございます!!
試しに短期で投稿してみよう習慣を勝手につけて二話目……
やっぱり短いスパンでコンスタントに上げてる皆様すげぇわと……
それから暫くして、皆で「ごちそうさま」をした後、ニアは暫く僕の膝の上でのんびりしてから天界に帰っていった。去り際に、クルスにあっかんべー! と子どもじみたことをした上、「この森を彷徨くんなら気をつけなさい」、なんて不穏当なセリフも残して。
そんなことを言ってくれるんなら、森を抜ける方法とかも教えてくれればよかったんだけどなあとも思うが、後の祭り。気付かなかった僕にも非はある。今回は仕方ないと、甘んじて受け入れよう。
しかし、そんなことを言われてもじっとしているわけにも行かないし、クルスも居てくれる。なら、出来る限り動こう。ニアのお陰もあってある程度の正気度の回復も済んでいる。どんと来い神話生物!!
僕らは焚き火を消して、出立の準備を整える。視界が効かないので、川沿いを歩いて行く方針で。
「クルス、行こう」
「おー。なんであのチビ神様は触手が嫌いかねー」
「あはは。ま、まぁその辺りは追々ニア本人からということで」
僕らは川に沿ってひた歩いた。十分、二十分は歩いただろうか? だというのに、一向に景色は変わらない。歩けども歩けども見えてくるのは霧、霧、樹、樹、霧、樹、石、霧、樹――――。
「石……?」
景色の変化に気付いて、そちらの方へ眼をやると、そこには大小様々な石がいくつもあった。
サイズは小石程度のものから人の顔程はあるものまで様々で、それらが集まったものがうず高く山積みにされている。それに石には共通点があり、『何かをほじくられた』ような穴が見受けられた。
「……鉱石かなんかの廃棄場っぽいか?」
「かもしれないね……」
クルスが声を上げる。人為的に棄てられているということはつまり、この周辺に誰かが居るのだろうか? そう思ってはみるものの、周囲からは川の音くらいしか聞こえないし、人はおろか、他の生物の気配さえ感じられない。川がなければ、魚がいることだって信じられないくらい、この森は『静寂』に支配されていた。
しかし、そんなことは今は関係ない。そもそもとして、この廃棄場は最近も使われているのか、そんなことだって僕にはわからないのだから。
けれど、一つだけ確かなことがある。山のように積まれた、廃棄された石ころの数々。つまりはゴミだ。加えて、モノがモノだ、節度を弁えての行為であれば、多少散らかしても文句は無いだろう。それはクルスも同じ考えだったらしく、その目がにんまりと細められる。
「クルス」
「おー」
「『練習』、しよっか」
「よしきた」
僕は、適当な石ころを見繕って、腕いっぱいに抱え込む。それをあらん限りの力で放り投げ、宙に放り投げると、すぐさま『イメージ』した。すると――――。
「あいよー」
間延びした返事で、クルスの触手が僕の袖を捲った右腕から猛然と放たれる。都合三本放たれた触手は、その先端や中腹、様々な箇所から宙を舞う十八個の石を貫く為に十八本に枝分かれし、同時に再び衝撃波を纏う程の加速を見せ、計十六個の石を貫いてみせた。
「んあー……外した……」
「いやいや、最初の頃に比べれば随分精度良くなったと思うよ。次、いこっか」
「おう、どんとこい」
そうして、再び同じように複数の石ころを宙に投げ、同じようにクルスが触手で貫く。
あの日、ゴレイ君と戦った時、クルスはまだ自分がどう戦えばいいのか、漠然としか分かっていないようだった。
今僕は自分の意のままに右腕を操れているが、僕の右腕は、もう僕の右腕ではない。クルスが寄生した右腕は、もうクルスそのものと言える様だった。現に、一度だけ試したが、僕の右腕全てをクルスの触手化することにだって成功した。正直、僕は「カッコいい!」と興奮さえしてしまったのだが、何故かクルスが嫌がったので、全触手化はそれ以来極力控えるようにはしている。
ちなみに、何故クルスそのものとなった右腕を僕が意のままに使えるかというと、クルスの好意でクルスが僕の身体の作りを読み取り、普段通りに動かせるように作り変えていてくれているそうだった。ちょうど、クルスが人と話すために僕の体の構造を読み取って、声帯を作った時と同じような感じだ。
そして、クルスから提案があった。『どう触手を動かせばいいかイメージしてくれ』と。
クルスは僕の全てを読み取れる。もはや、一心同体と言ってもいいのだろう。僕にしてみれば非常に助かる上、この上なく喜ばしいことではあるが、興奮もそこそこにしておこう。クルスに怒られてしまうから。
つまり、結構僕ら二人にとって都合のいいシステムになっていた『寄生』というもののお陰で、僕ら二人がすべきことは、僕が『如何に迅速に、その状況に合ったクルスの動きをイメージできるか』で、クルスが『如何に正確にそのイメージ通りの動きを、無駄を省いたり、不足を補った上でこなせるか』という点に尽きた。
特にクルスには、動きがイメージ通りかどうかはいいから触手のコントロール、力の加減を重点的に練習してもらうことにしていた。
クルスのステータスが化け物じみていることはよく分かった。ユーリさん程の実力者であっても、クルスのステータスには及ばない、それはクルスがユーリさん以上のパフォーマンスを発揮しうるということにほかならない。
ならば、逆を言えば加減が出来なければ『うっかり殺してしまう』、なんて事も起こりうる。そもそもとして、僕はさっき言ったように『生きる上で最低限の殺し』以外をするつもりは毛頭ないし、クルスにだってしてほしくない。我儘なのは分かっているがそれでも、だ。それに、『ついうっかり』が理由で、誰かが死ぬようなことは、あってはならないことだと思っている。だから、そうならないように、僕も出来る限りの全力を尽くして、クルスにも頑張ってもらっているというわけだ。
結果は、上々だった。クルスは触手を最高速度で振り回しながら、インパクトの瞬間に減速と『軟硬変質』を使い、衝撃を和らげ、致命となる衝撃を避けるなど、力加減の面では申し分ない成長を発揮してくれた。後はコントロール。またゴレイ君の時のように『絡まった』、なんていうのが原因で僕も死に、クルスも死なせることになるなんて、まっぴらごめんだ。『ついうっかり』が理由で、誰かが死ぬようなことはあってはならないのだ。うん。
しかし、そのコントロールにしても、加減程ではないにせよ、徐々に成長してきている。多分、練習を始めた初日のクルスに、今と同じ動作をして十八個の小石の内、何個貫けるかと言われれば、行って九個程度だっただろう。それが、今は十六個。それもマグレではなく、コンスタントにだ。クルスは、明らかに成長していた。
ファズグランを旅立ってから、本番らしい本番には臨めなかったものの、そんな練習を続けて、確かな成長を実感できている。やはり、クルスは凄い。
僕? いやぁね、そこはやはり「ありがとう日本!」の一言に尽きると思われる。かの国、日本が誇るアニメ文化。そしてその真髄は、王道的な種類よりも、ニッチな分野において尚光ると、僕はこの世界に来てもそう信じているし、確信にさえ至れそうだった。
現に、僕が愛観する『触手de魔女っ子☆テンタちゃん』、これは最高だった。どこかキャピキャピとし、日曜早朝帯にやっているかと思われる程明るい感じのタイトル。しかし内容は、タイトルの『触手』が入っていることからも、ガチガチの深夜帯用。いや、あまりにえげつないことから一話、深夜帯でもダメだったのか? と戦慄してしまうほど、放送時間の三十分間中、計二十分程画面半分が黒く染められている伝説の回があった。発売と同時にDVDを購入し、黒塗りが無くなった完全版を拝見させていただいたが、愛らしい少女が織りなすあまりの恐怖映像に、そのギャップから根強い信者を何人も生み出したとか。ニワカではあるが、僕もその内の一人だ。
少し話が脱線したが、ともあれテンタちゃんのお陰で触手による攻撃方法は平和的なものから超暴力的なものまで、多種多様に脳内に取り揃えており、アニメで実際に使われた状況などからも、どういった動きをしてもらうのが最善か、それを頭のなかから引っ張り出してくるだけでほとんど良かった。
ちなみに、一応は全ての技は僕オリジナル、というかテンタちゃんの技にアレンジを加えたものだ。いやぁ、僕如きがテンタちゃんの技をまるごとコピーなど、烏滸がましいにも程があると思いまして。なんだやるのか著作権? 一発KOだぞ。僕の方が。
そんなわけで、計二十回程今の練習を繰り返し、現在のクルスの触手の命中率は九割程度と認識できた。十分に信頼性のある数値と思え、次に僕は山を崩して出てきた、二つの大きな岩に注目した。壊し甲斐のありそうな岩だが、僕はそれを見て、んー、と思案を巡らせると、二つほどの技が思い浮かべられ、僕はひそひそと話すようにクルスにイメージを流してみた。
「クルス、こんなのやってみたいんだけど、どうかな?」
「……えー? オレ様、全部変えんのヤなんだけど……」
クルスが言っている全部変える、と言うのは僕の右腕を彼の体に戻すという事だ。
「どうしてさ?」
「んー……なんつーか……カイトがカイトじゃ無くなるー……みたいな? なんつーか、ヤじゃないか? 自分の腕が自分の腕じゃなくなるとかって……」
それはつまり、僕の事を考えてくれているということだろうか? 僕の右手完全に触手になって、僕が気味悪がったりしないか、それを気にしてくれていると、そういうことだろうか?
僕は、少しだけ戸惑ったように上を向き、そしてすぐにクルスの頭を撫ぜた。
「?」
「ありがとクルス。でもね、僕大丈夫だから。寧ろ、幸せなんだ」
「はあ?」
僕の言葉の意味がわからないと、口があればあんぐりしていたであろうクルスの反応。
「だって、僕の右腕がクルスになったってことは、切っても切れない関係だってことじゃないか。それに、キミの為に、この右手全部あげられたんだって思うと、力になれたんだって思うと、やっぱり嬉しいから、さ。それにホラ、僕触手大好きだし」
「……」
僕の言葉に、黙りこむクルス。この反応は、また僕は何か気に障ることでも言ってしまっただろうか? しかしクルスは、すぐにしれっとした態度で、僕にツッコミを入れた。
「腕は斬れるぞ?」
「えっ!? あ、そっち!? 何だよそれ漢字違うじゃないか!! 察してよ!!」
「逆ギレかよ!?」
「キレてまーせーんー!!」
「何なんだよ……んっと敵わねー」
「こっちのセリフだよ。全く……」
やや嬉しそうに言うクルス。すると、僕の腕が薄桃色に変化するのと同時に、それを解くように、しゅるりと三本の蔦のような極太の触手が出現する。僕の右手は確かに見る影も無くなったが、それでもやはりクルスと直に対面できているようで、虚無感を打ち消すほどの充足感を得ている。
「んじゃー、行ってみますかねー」
「おおー!」
クルスは巨大な岩を軽々と持ち上げると、僕の頭上へ放り投げる。巨岩が確実な質量を伴って、落下してくる。だが、恐ろしくなど無い。クルスがついていてくれるから。
僕は今は形無き右腕で天を突くように、力いっぱい右肩を伸ばす。すると、クルスの三本の極太触手が一本の、針のような極細の触手に変貌する。そして――――。
「いっけぇ!!」
「応よ!!」
クルスの極細触手が、音速の壁を超えて巨岩に突き刺さる。だが、貫通はせずに、内部で留まり――――。
「『散』!!」
「てりゃっ!」
僕の声で、クルスの極細触手が、巨岩からさながらウニのように突き出される。しかし、あまりにもクルスの触手が尖すぎるせいで、余分な衝撃が殆ど無いのか、かなり狭い感覚で貫かれた巨岩は、けれどヒビの一つも入らない。
だがまだ。僕らの中学二年生はまだまだ止まらない!
「『旋』!!」
「ほいっと!」
今度は、突き出された無数の触手が、凄まじい速度でお互いの軌道を遮らないように回転する。するりと、まるで岩など無かったかのようにすんなり回転した触手は、停止とともに僕の元へと戻り、ボンッ! と車のエアバッグのように一気に三本の極太触手へと戻った。それとほぼ同時に、頭上の巨岩が今最初に転がっていた石ころなど比べ物にならないほど小さな小石に分断され、まるで雨のように降り注ぐ。
石の雨に『ずぶ濡れ』にされないよう、クルスが傘を開いてくれる。その中で、クルスは言った。
「こんなん誰かに使うのか? 人道何処行ったよ?」
「だ、誰も誰かに使うなんて言ってないでしょ!! 念のためだよ念のため!」
「何の念のためなんだかなー……。まいっか。次いってみよーぜ」
促し、石の雨が止んだ頃、僕はもう一つの巨岩に目を向け、手を翳すように肩を向けた。
クルスはその岩に巻き付くと、僕がその岩を放り投げるような動作をするのに従って、凄まじい勢いでブン、と巨岩を放り投げた。
勿論、ただ放り投げるための岩ではない。
クルスの触手を、再び一本に収束させる。ただし、今度は先程のような極細のものではない。人の腕程の太さの、杭状の触手だ。『軟硬変質』で先端は最高硬度に、中盤からは柔らかくさせ、先端部分を食い込ませる。それが食い込んでいる部位の周辺に、凄まじい勢いで吸気させ、その空気圧を『推進力』に変える。その形状を見たものは、『それ』を知るものが見れば必ずこう言うだろう。
『パイルバンカー』と。
「「『射』ォ!!」」
僕らの合唱と同時に、クルスによって抑えられていた先端が、今暴力的なまでの空気圧の炸裂により後押しされ、クルスの持ちうる本来の、音速をも凌駕した神速を以って巨岩を撃ち貫く。が、巨岩自体の硬さと、元より巨岩が豪速を持っていたことにより衝突の衝撃が緩和され、杭の進行は中心点で止まった。それはいい。パイルバンカーは元より逃げるものを追いかけ、貫くためのものではない。そんなことは、元より僕らの計算のうちだった。
上手く刺さったと、ニヤリとその胸いっぱいに、自分たちの童心を輝かせて、最後の仕上げ、その発射台の背後に、クルスの触手で描かれた『魔法陣』が、魔力が流し込まれて輝き出し、巨岩を僕らの高揚感の為の犠牲に変える――――。
「「『爆裂触杭!!!!』」」
一際魔法陣が強く輝いた次の瞬間、常に曇天の如き薄暗さが支配する森の中、有り得ない『太陽』が出現した。
ドゴォォォォォォォォン!!!!
天を裂く破壊の轟咆。巨岩の内部で炸裂した大爆発は、巨岩を溶かし、焦がし、砕きながら、風情のあるとはいえない花火となって周囲を晴らす。
だが、それも一瞬のことで、僕らもそれは承知の上。だから、僕らを今震わせるのは達成感。僕らの中の『|永遠の男の子(中二病)』の夢を果たせた、確かな高揚感から来ていた。
「イエーイ!! クルスイエーイ!!」
「いえー!!」
クルスもやや興奮気味で、僕らは太陽の如き笑顔とともにハイタッチを交わした。ぴょんぴょん跳ねたりその場で回りだしたりを繰り返して、ずるっとずっこけたところで正気に戻り、気恥ずかしい笑顔を浮かべながらその余韻に浸った。
「しっかしなんだよ~カイトさんよ~? さっきの『でぃふゅー』だの『しゅーと』だのってよ~?」
「何さクルスさん? キミだってノリノリだったじゃないか?」
「だってカッコ良かったもんよ」
「なら僕らの勝ちさ」
ガッハッハと、さぞかし愉快げに大笑しながら固い握手を交わす僕ら。しかし、ふと何かに気付いたように、クルスが何かを口にした。
「ところでよーカイト」
「んん? 何クルス?」
「……焦げ臭くね?」
言われて、くんくんと臭いを嗅いでみると、確かに何かが焦げたような臭いが漂ってくる。それにこれは、雑草の青々とした臭いだろうか? 加えて、高揚感に支配され、それまで全く気付いていなかったが、僕らの耳朶をパチパチという音が揺らし、ギギギとぎこちなく、青ざめた笑顔で音のした方を見やった。
そこに広がっていたのは、予想通りの光景。半ば融解しながら降り注いだ岩石が、巨大な火種となって周囲の雑草を燃やしていた。
「燃えてますね……」
「燃えてんなー」
「ってそうじゃなくて!!」
一瞬現実逃避しそうになったものの、しかしぼう、と若干燃え広がった火に、僕は一気に焦りだした。見れば、何故か霧も消えてしまっているようだし、このままでは森全体でキャンプファイヤーをすることになってしまう。そんな光景、ゾッとするにも程がある。
「く、クルス!! クルス水!! 水出して早く!!」
「やーそいつは無茶だぜカイト」
「な、何で!?」
「だってオレ様、水系魔法手持ちに無いしさ」
「何でさ!? 嘘でしょ!?」
それを聞いた次の瞬間には、僕はクルスをさながらお好み焼きのヘラのように平たく面上に伸ばし、『軟硬変質』でクルスの身体を最大限硬くする。それと、最近分かったことだが、クルスには下限、上限共に分からないが熱に対する耐性があるようだった。一度「オレ様って炙ったらゲソみたいになんのかな?」などと訳の分からないことを言いながら自身の身体を炙ってみたところ、焦げ目一つ付かなかったので判明したことだ。いや、だから何で炙ったのか僕にもわからないんだって。
「と、とにかく消すよ!!」
「おーおー……あ?」
「え? 何……?」
と、クルスが不意に頭上を向く。僕も釣られて上を見る。しかし、そこには空を覆う高木の茂らせる葉葉しかなく、訝りながら「何もないじゃないか」と言おうとした、まさにその時だった。
パチン――――――。
森の中に染み渡るような、明媚な破裂音が鳴り渡る。瞬間、何もなかったはずの空から、『雲を無視して』文字通り局所的な豪雨が僕らを見舞った。僕は何の前触れもなく降り注いだ滝のような雨に、「ぶ!」と短い悲鳴を上げながら、その雨をモロに顔面から受け止めてしまった。
円状に、広範囲に広がった雨は、僕らのせいで散り散りになった火種全てを覆い、森の小火は瞬く間に鎮火した。
僕はあんぐりと開けていた口に溜まった水を、あまりに急な出来事で身動きが取れなかったためにそのままダー、と排水すると、ずぶ濡れになって意気消沈したまま、何が起こったのかと周囲を見渡す。
すると、クルスの視線がある一方向で止まり、僕の服をちょいちょいと引っ張った。それに気付き、クルスの指差す方向へ目を向けると――――。
――――そこには一人の女性が立っていた。その女性は、指を鳴らした動作をしたと思しき手をゆっくりと下ろすと、僕らに目を合わせ、にこりと微笑み、まるで隣人に向けるような言葉を僕らに向けた。
「ごきげんよう、可愛らしい人間さん?」
ここまで呼んで頂き、ありがとうございます!!
出てきましたね新キャラ。えぇ、女の子です。描写、大変です……。
この子はちょっと自分の中でのイメージが固まるのが遅い(つい先日固まった)子でして、自分の描写がイメージ通り表現できて、皆様に伝わればと思いながら書いていきたいと思います!
今回はルビ多めと思いましたが、ルビに漢字を使うのってどうなんでしょうね……? 調べておきます