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転生ヒロイン、今日もフラグを折るために奮闘する  作者: 神無 乃愛
魔法学院編――一年――

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6/29

ヤンの独白

お気に入り&評価ありがとうございます。

他の作品と平行で書いていきますので、更新が遅くなるかと思います。


 その後、ヤンと共に学院長のところへ行き、孤児院での教師役の許可を取った。

「フェーレンさん。大変申し訳ないが、これからこちらの方とお話がしたいと思います。先に戻っていただけますか?」

 卒業生の近況を聞きたいと取ったアーデルヘイトは、そのまま学院長室を出た。


「何が言いたいのかな? クショフェーレ学院長」

 アーデルヘイトがいたときと違い、横柄な態度で学院長を挑発する。

「殿下、あの者は……」

「闇持ち? それともフェーレン家の血を継いでいるのが駄目? それとも片親が平民だから?」

「全てです」

 きっぱりと学院長が言う。

「ただのヤンだ。そしてあの子の成長を途中まで見守ってきた男だ」

「尚更反対させていただきます。孤児院にいた子供など……」

「ねぇ、訂正させてもらっていいかな。孤児院の何が駄目なのさ。あの子は誰よりも働き者だったよ。もしかして陛下(、、)の側近かい? あの子が僕の経営する孤児院にいるってフェーレン子爵に教えたの」

 黙っているということは、事実だとヤンは取るだけなのだ。

「乗り込んできて、孤児院を壊すだなんていうからさ。それをあの子は止めただけだったよ。……それから陛下と王太后に伝えておいてよ。僕はこのままでいいって」

「しかしっ。あなたは珍しき五属性もちの方! 下々と共にいるなどと……」

「だから嫌なんだ。この国は。変な選民意識ばっかりあってさ。

 そうそう、あの子に何かあったら、僕がこの学院を潰すからね。覚えておいて?」

 あと話すことはない。そう言わんばかりにヤンは席をたった。


「イザーク」

 影に潜んでいた己の配下を呼ぶ。

「ヤン様」

「あの子を……アーデを守って。そして変な虫は近づけないように」

「御意に」

 配下の気配がなくなるのを感じたあと、ヤンは狂ったように笑う。

「愛しいアーデ……。本当は手放したくなかったんだよ」

 稀有な五属性もちという環境が、ヤンを苦しめた。


 それを救ったのが、幼いアーデルヘイトだった。


 二十以上離れた少女だが、ヤンにとって守るべき女性だ。


ヤン……ヤンデレだからヤンなわけでは無いですよ?(ガクブル


次は……王道様あたりを書きたいよぉぉぉ

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