笑顔
だるい体 投げ出し
ただ時間が過ぎるのを待っている
毎日訪れる朝
夜を目指し 時を速められるなら
何でもしよう
もう限界なのかもしれない
もうここが終わりなのかもしれない
誰も 誰も
分かりはしないだろう
ずっと続けるためにこの体削り
そう
この血は誰でもない私だ
簡単に言ってくれるな
どれだけのものを犠牲にしたのか
どうかこの口から言わせないでくれ
笑って 笑って
そんなに嬉しそうに言わないでくれ
どろりと渦巻く胸中を あなたは受け止められるのか?
蔑むことなく その腕で抱き止めてくれるのか?
よくやったと言うのは誰でもできる
そうじゃない
そうじゃないんだ
このだるい体を私から引き剥がしてくれ
なあ 私が見えてる?
そこで笑って人の懐でじゃれている偽善者じゃない
奥底で蹲ったまま動けない小さな子供の姿を
ちゃんと受け止めてくれるのか?
ひたすら隠し続けているのだ
あなたには分かるまい
あなたの前ではいつも いっそう笑っているのだから
朝は嫌いだ
またヒトリが始まる
夜も嫌いだ
またヒトリを耐える
この苛立ちは終わりを告げるサインなのかもしれない
私は弱い こんなにも弱い
なのにあなたはどうしてそんなに嬉しそうに言うのか
泣きたいわけではない
それが許されるわけでもない
息を殺して待っている私を
もうこれ以上 隠し通せないのかもしれない
それでもあなたは受け止めてくれるだろうか
そうだ
あなたはすべてを呑みこんでくれるだろう
それが それが 嫌なのだ
私はただ笑っていたい
だが ただそれだけのことに
こんなにも力がいるのだ
ほら またこの体の奥底で重みが増す
ああ
私はあとどれだけ笑っていられるのだろう
だるい体に貼り付けた笑顔
脆く剥がれ落ちる前に
願わくば
あなたの前から消え失せてしまいたいのだが