夜の真ん中を越えてゆけ
死して別れば恋談も哀愁残して潮が引くはずに、未だに彼女はこうやって、夜の真ん中で生き続ける。
消えていった水の音はどこへ?
横断歩道を浜辺に描き、彼女は渡って冷たい海へ。
満月には気をつけて。黄色信号だから
超えたら最期のその一線も、君と手をと思っても、けれども彼女は望まない。ああして夜の真ん中で微笑むのだから。
月は赤に海は青へ、そして彼女は海に還る。そして僕は今日も生きよう。無人島32日目。水の音は……
なんだか幻想的なものを書きたかったんですけど、いかがでしたでしょうか。感想あればぜひ。では、またお会いしましょう。