傷の始まり
12歳になる前だった
上層部の人達はさらなる殲滅を図ろうと先遣隊またの名を特殊精鋭部隊という部隊を編成した。今までの近距離部隊を改め、その中でもより精鋭な者たちを選び最前線で戦おうとしていた。他にもそれぞれの部隊の中で役割に応じた細かな編成がつくられた。
そこで、身体機能において数値が高い者達を集め
より実戦的なケモノを模したロボットと戦うようになった。
森と繋がっている訓練場で行われていたが、やはり彼女の周りには見えない壁が在った。誰も話しかけようとする者はおらず、彼女はただひたすらに刀を振り続けていた。
だがその壁の外側にいる人達の中で唯一、
人知れず視線を向ける者がいた。
―――
「よし、今日こそは何がなんでも奴を倒し
あの強力な力を我等のものにするのだ」
「現在ターゲットは絞れていますが、攻撃力を含めた数値によると、こちら側が甚大な被害を受ける可能性は高いです」
「かまわん!今まで、手に入らなかった銀白色の畏死鬼だ。奴の息の根を止めろ」
「はっ!準備が整い次第ただちに、ゲートを解放し作戦実行します」
その日、多くの隊員がケモノに殺された。
万全の準備を行ったが、ケモノにより見るも無惨な光景が広がってしまった。
今まで銀白色の畏死鬼から毒液を摂取することが出来なかった。幾度も今回のターゲットに対して、攻撃を仕掛けていたがどれも思う結果には至らず。しかし、少なからず傷を負わせ、徐々に力を削いでいった。
奴は猪のような牙を持ち、分厚い毛皮に覆われ超小型に分類されるが、やはり銀白色の畏死鬼は強かった。奴を最初に発見してから長く戦闘が続いたせいもあってか、それから取れる毒液はやや暗色の色であまり質の良いものではなかった。そして、その毒液はいつものように彼女へと投与された。




