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天藍~君は何を思う~  作者:
幼き頃は
28/29

理解

8歳を迎えた頃、私の身体にある変化が出てきた

最初に黒い液体を接種した頃より身体機能が少しずつだが上がっている。瞬発力や筋力、動体視力まで高まり、置き型人形から小型ロボットへと対戦相手が変わった。同時期に被検体として育った子達は、私だけになってしまった。今いる他の子達はみんな、新たな毒液接種方法を試されたり、私の時よりもより少量の毒液、濃度の低いモノを与えられたりしている子達ばかりだ。それ故なのか……


みんなからの嫌な視線が追加された



髪の毛の根元が徐々に銀白色へと変化していった

それは突然で、最初はあまり目立たなかったが、最近でははっきりと分かるようになってしまった。


―――

「おい、お前だけ何で髪の毛の色が違うんだよ」

「気持ち悪いから近寄んな」

「ひっ!ちょっとごめんね

よ、用事を思い出したの」


今までたくさん話をしてくれた子達が

物理的にもだんだん遠く離れていった

それに子供たちだけじゃない


「うわっ!あんまり寄らないでくれるか」

「ヒソヒソッ、アレが噂の」

「ああ、恐ろしいな」


あの子達も大人もみんな

皆、変わってしまった



なぜ?

私は皆に何もしていないよ

ただただ普通に生活しているだけだよ?


なのに、知らない壁ができている

それは分厚くて、簡単には壊せないものだろう


私じゃ壊せない壁が、皆と私の間にできてしまった

どんなに頑張っても、どんなに寄り添っても

あちらは見向きもしない

あぁ 嫌だなぁ

私は“ここに居る”のに

“何も私は変わってないのに”

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