番号
次に目が覚めたとき、私の体にはあらゆる
検査機器が付いていた。胸元に貼られたシールから線が伸びていたり、硬い帽子から線が伸びていたりと様々であった。
意識が少しずつ浮上してきたため、辺りを見渡すと
人がタイミング良く部屋に入ってくる
「目が覚めたか。身体は動けるか?」
そこから、私の身体に対するテストが行われた。握力や動体視力など様々な内容であった。
どれくらい気を失っていたのか、教えて貰えず日数は分からないが、倒れる前と比べて言い表し様のない気持ち悪さが身体全体に残っていた。見知らぬ人は私にこう言った
「今後は番号でお前を区別する。今からお前は被検体430番だ」
(ひけんたい?……4……30番?)
―――
あれから、数日がたった。あの人から支給された服には430番と数字が書かれていた。名前に関しては厳しく制限され、それぞれの左胸に書かれている番号で呼び合うように言われた。
検査が終わったあの後、必要な家具が揃っていてシンプルで落ち着いた部屋に案内され、ここがこれからの私の家になる場所だと言われた。部屋には窓があって、そこからの景色は森と大きな空だけだった。
何階なのか分からないが、森を上から見下ろすぐらい高い階に私はいるみたいだ。それからの生活は規則正しい毎日だった。よく食べ、よく寝て勉強もする。勉強に関しては授業形式で内容はケモノに関することばかりだ。ケモノの分類や特徴、そして解剖学や機械工学など、様々である。更に基礎体力を上げるための筋力トレーニングまで抜かりはなし
そんな中でも他の子達と一緒になれる場所や時間があって、みんなが心から楽しめる遊びやおしゃべりが繰り広げられた。
でも、それは長くは続かなかった。定期的に繰り返される毒液の接種という名の実験は少しずつ子供の命を減らしていったのだ。