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二周目で俺は  作者: くろむ
6/8

第五章:リアルっぽい

この小説を開いてくださりありがとうございます。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

あれからまた時間が経った。

水樹さんに振られても俺はすぐ立ち直ることが出来た。

立ち直るというよりは、普通の生活が出来た。

確かにその日は何もやる気は起きなかったけど、次の日も学校に行ったし部活にも行った。

いつもと同じ様に俺は過ごしていた。

ショックはショックだけど、俺は生きていけた。

人生で振られたことは初めてだけど、こんな気持ちなのかと知った。

振られたからもう何もできないとか、死ぬとか言ってるやつは九割がかまってちゃんなのが分かった。


「行ってきまーす」

「行ってらっしゃい。最後の試合頑張ってね」

「いや縁起悪いな、まだ初戦だっつーの」


今日からバスケの最後の大会が始まる。

この大会が終われば部活は引退。

そしてバスケももう辞める。

続けることも考えたけど、他にもやりたいことがあったのでここまでにした。

元々そのつもりで死ぬほど頑張ってきたしね。

毎日学校に行って、部活では誰よりも気合を入れ、家に帰れば勉強も待っている。

そんな生活だった。

でも悪くもなかった。

「っし、やってるやるか!」



数ヶ月後


「え!?小村バスケ辞めんの?」

「だからそうだって言ってんだろ」

結局大会は県でベスト8、かなりの大健闘だろう。

一応選抜メンバーの補欠にも選ばれたけど、試合に出ることはなかった。

「推薦とかなかったん?」

「選抜の補欠が貰えるかよ。しかもこの身長」

そこで皆があ~と口にしたので猛烈にツッコんだ。


「まーでも、実際頑張ってたよ。お前は」

「なんだ突然」

「そうそう、俺達が申し訳なくなるくらいにさ」

唐突な褒め展開には驚いだけど、正直めちゃめちゃ嬉しかった。

「いやいや、皆も頑張ってたじゃねーか。だからベスト8まで行ったんだろ?もっと自分も褒めろよ」

一つ二つ間が空いた後に俺達頑張ったよな会が開かれたのは、、まぁ言わなくていいだろう。


家に帰って、もう一度今後について考える。

二周目が始まってからは、正直毎日のようにこうして考えている。

「ま、取り敢えずは受験か」

部活も終わったのでいよいよ本腰を入れて勉強をし始めなければいけない。

これからは時間も十分に取れるので、やっていくしかない。

偏差値はそこそこら辺を攻めたい。

まぁ、平均よりは、、ちょい上?かも…?

くらいの高校に行きたいと思っている。

「ほんじゃま、高校探しますかー」

そして俺は便利なインターネットを使って高校を探し始めた。


「ここだな、ここしかない」

少し時間はかかったが十月末にようやく志望校が決まった。

志望校を探しながらも、当然ながら受験勉強は必死にした。

部活は終わったけど、元バスケ部の連中とも偶に連絡を取ったりもしている。

勿論学校でも話をしたりする。

ちなみにだが、あれから水樹さんとは何も話していない。

向こうも必要以上に関わろうとしないし、俺としてもありがたい。


今は年も明けて受験に向けてラストスパートをかけていた。

そういえば先生が俺の志望校には、この中学からも四人くらいが狙ってるって言っていた。

場所もそう遠くないし、まぁそりゃそうだよなと言ったところだが白田さんも同じなのは少し驚いた。


その後は、人生で初めて親以外からバレンタインを貰ったり、受験が終わったので、同学年の奴らとバスケ部に行ってみたり。

割とそれっぽいことをしてから、中学を卒業した。

俺は泣いたりはしなかったけど、心にくるものを感じたりした。

後、クラスの同窓会にも参加して、なんの心置きもなく、中学生活を俺は終えた。


「次は高校かー」

俺は部屋でベッドの上で一人呟いていた。

ここまでかなり長い道のりだった。

小学校の六年間に、中学三年間。

高校に上がれば、ほとんどが知らない人と同じクラスになる。

これまた難易度も上がるけど、今回は期待しかなかった。

これまで上手くやってきた自分なら、絶対に。

という自信があった。

未来の自分を想像しながら、俺は眠りについた。

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回もお楽しみに!

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