リーセェルコーポレーション編:0-霧吹きX
闇墜ちもあれば光落ちもある
我々リーセェルコーポレーションはそんな裏の人間の雇います。
生まれ変わりたいという願いを持つ者はぜひ、インターンシップへ
「最高な裏サイトだぜ社長」
「褒めるな秘書」
出来を確認しパタンとパソコンを閉じる。
「境証・・・お前に言う事がある」
「なんだよ、改まって」
「いいか、此処に植物に水をやる霧吹きXがある」
「はあ・・・なんだよ霧吹きXって」
見せつけるだけかと思いきや
躊躇無く彼は霧吹きXのトリガーを引き、霧とは思えない水が俺の顔に直撃する。
「何すんだよ!てめぇ」
「自覚が無いのか?それは困りモンだ。」
はぁとため息を吐いて、目線を外に向ける。
「最近入社した、裏組の、ケイとアイに対しての面接前の指導についてだが、本当に覚えがないのか?」
思い出すあの時の記憶、俺が面白半分に何もしらない就活生に、金と共に書類出したら受かるぜって言ったら本当に、全財産 (ケイ:1000円アイ:500円)差し出してる姿見て爆笑してた。
社長は元凶を把握しキッと俺を睨んだ。
三人にゲンコツ飛んで、二人は正座、俺は土下座させられた時があった。
ありがたい社長の「賄賂はダメなことなんだ」という一言はためになったなって・・・・(笑)
「なんだ昔の事を言うんだな、あれはな・・・その、ジョークだ」
「黒いジョークだな。お前はもう少し秘書という役職を自覚しろ。俺たちは経営は勿論、裏の更生も手助けしているんだぞ」
「そうだったな・・・・悪かったよ。なあ、俺たちは上手くやってこれてるけど、ハンデは背負っている。どうやってこの先、企業の今を保つつもりだ?」
「境証、珍しく難しい質問をするね・・・・」
その言い方もう決まってるんだな。
「その時は表の人間をきる。それだけだ」
「なるほどな」
結局は裏と表は、暴力かそれとも・・・・人の為を願うかの差
その差がとてもでかいんだ。奪う方が強いそんな当たり前が出来ないやつが表だ
負け組なんだって・・・・・最初は思ってた。
「ずっとついてくぜ、社長」
「ずっと背中を任せているよ境証」
長い信頼も企業の糧となるだろう。