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ふわっとした短編集

恋のビッグバン

作者: 蟹蔵部

 ビッグバンが起こった、わたしの心の中で。

 産まれた宇宙の名前は――『恋』。


 衝撃で胸が張り裂けてしまいそう。

 熱が全身を巡り、顔からは火が出てる。

 わたしの宇宙()はどんどん広がっていく。


 きらきらと輝く恒星があなたを彩り、刺すような光で直視できない。

 吸っても吸っても空気はなくて、声を出そうにも肺はからっぽ。

 いびつな重力ターンであなたを振り切り、ようやく呼吸の仕方を思い出した。


 ひとり宇宙をさまよい考えた。

 わたしの公転周期はどれくらい?

 あなたを回った楕円軌道は、無情なチャイムで小さくなった。


 あなたの隣がわたしの席。

 すとんと腰を落としたら、そこはブラックホール。

 事象の地平線を越えて、わたしは落ちていく。


 あなたがこっちを向いた。

 あなたが微笑む。

 またビッグバンが起こった。

 何度でも宇宙()が産まれる。

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