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自由な冒険者達



リバティワーカーズへ行く支度を済ませた俺とマリは、昨日から新たに拠点とした、ファルさんの経営するリバーハウスという宿屋から出発するところだ。


カウンターで眠そうな顔をして座っているファルさんへ、


「おはよう、ファルさん。」


と先にマリが挨拶をし、それにおはようございます、と俺が続く。


「早いね二人とも。…ツウ、あんたなんか焦げ臭くないかい?」



朝イチでマリに燃やされかけたからな。

なるべく触れないで欲しい。


「ま、若いっていいねぇ」

と、何かを察したファルさんがあくびをしながら続ける。


不機嫌そうなマリが、行くよ、と言わんばかりに踵を返して出口へ向かう。


それに続こうとする俺を、ファルさんが引き止め、小声で


「マリちゃんを…よろしくね」


とても優しい顔で、俺にそう言う。俺は、


「世話になってばかりですよ。勿論、おんぶされっぱなしのつもりも無いですけどね。」


と苦笑いで返す。

するとファルさんは、嬉しそうに、


「ホラ!早く行っといで!」


と俺の背中を叩いて促す。結構痛い。

俺は手荒い見送りを受け、マリと共にリバティワーカーズへ向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


ここは、リルムの街のメイン通りにある、レンガ造で一際大きな四階建ての建物、リバティワーカーズ。


西部劇などでよく見る両開きの扉、スイングドアから入った先は、冒険者風の格好をした男女で賑わっていた。


奥には紙がびっしり貼られた掲示板、その横には受付と思われるカウンター。


元の世界の色々なメディアで目にした光景だ。


初めて見る顔だからか、冒険者風の人たちから俺に注がれる大量の視線に少し萎縮しながらも、マリと共に女性が受付をするカウンターへと向かった。



「あ、マリさん!おはようございます!」


受付の女性がマリを見つけてすぐ、言葉の最後に音符マークが付きそうな快活な声をかけてくる。


「おはようアズサ。今日は、この前受けた依頼の達成報告と…この人の登録をお願いしたいの。」


アズサと呼ばれる受付の女性はマリにそう言われると、


「では、マリさんはあちらで報告をお願いしますね!えっと…」


ツウです、と名前を告げると、アズサさんは受付から出てきて言葉を繋ぐ。


「ではツウさんは、リバー登録の手続きですね。ご案内します!」


それに続けてマリが俺に、


「私は受けてた依頼の報告してくるから、登録が終わったらこの辺で待ち合わせね!結果、楽しみにしてるね〜。」


と言い、右手をヒラヒラと振りながら奥へと消えていく。結果?試験かなんかあるのか?



すぐにアズサさんが、こちらです!と先導して歩き出したので、俺はとりあえず着いていって成り行きに任せることにした。



ーーーーーーーーーーーーーーーー


アズサさんに案内されて、階段からリバティワーカーズの二階へ上がってきた。俺は小部屋に通され、促されるままソファに座る。


ソファは柔らかく、まるで要人を迎え入れるためにあるような綺麗な部屋だ。


「では、リバティワーカーズについて簡単に説明しますね。」


まずアズサさんに、この組織の説明をされる。



〜〜〜〜〜〜〜〜


1.リバティワーカーズ(以下、組織)は、いかなる国家からも政治的、戦略的に干渉されない独立した組織である。


2.組織に所属するリバティワーカー(以下、リバー)は、自由の名の下、依頼内容、受注条件以外で、組織からのあらゆる命令に従う義務は無いものとする。


3.リバーが法を犯した場合は、その現地の法律に基づいて裁かれる。その際、組織は一切の関与、責任を負わない。


4.依頼の進行中におけるリバーの死亡、怪我、その他の不利益について、依頼条件に記載がない場合は依頼主、組織とも一切の責任を負わない。


〜〜〜〜〜〜〜〜


簡単に整理するとこんな感じか。

人々からの依頼を仲介、リバーが依頼をこなして金を得て、そこから紹介料を軽くハネて組織も潤う。別に変なことはなさそうだな。



説明を終えたアズサさんが向かいに座り、テーブルの上に二枚の小さな透明な板を並べた。


「では、ツウさんの適性検査を行います!」


適性検査…?マリの言ってた結果ってこれのことか…ってか、普通まず適正見てから説明しない?


アズサさんは、まず漫画本ほどの大きさがあるプレートを指して


「このプレートはステ板と呼ばれるもので、現在のツウさんの身体能力や色値しきちを数値化してくれるものです。これで、リバーとしての適性検査を行います。」



次に、学生証ほどのサイズのプレートを指し



「もう一つの方は、リバープレート。正式なリバーとしての身分証明書みたいなものですね。」


二つのプレートの説明を終える。なんかさっきから受かる前提で話進んでない…?



「えっと…一応聞いておきますけど、適正がなかったら?」


「残念ながら登録できませんね…。でも、あのマリさんの紹介ですもの!きっとステ板もすごい数字が…!」


アズサさんは目をキラキラさせ、期待の眼差しを向けている。



適正無し、なんて事にならなきゃ良いけど…

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