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初仕事。…の準備へ。



「ツウも、私みたいな二つ名持ちになれるように頑張ろうね。」


行動を共にする先輩の初めて見るプレートには、名前の上に『白炎姫びゃくえんき』と書いてあった。


二つ名…アニメやゲームで良くある、名の通った強者にのみ与えられる異名。



……欲しい。とても。


「まぁ私のクラスのこととか、二つ名とか、その辺の話は後でゆっくりするとして…」



マリが、アズサさんの方へ向き直る。パーティ登録が完了したようだ。俺たちにリバープレートを返却しながら、カウンター越しのアズサさんが話し始める。


「お待たせしました!これで正式にお二人は、パーティとして登録されました!パーティの説明ですが…」


そこまで聞いたマリが唐突に遮る。


「あ、大丈夫。私がテキトーに説明しとくから。それより、今から出来そうな丁度いい依頼ない?」



えっ?今から?

登録やら何やらで、もう正午を少し過ぎたところだ。


マリのことだからてっきり、「お昼〜♪」とか言いながら飯屋に行く流れかと思ってた。



「そうですね〜、今あるのだと……シルバークラスの依頼で、ガルム5体討伐なんてどうですか?」



聞き覚えのある名前。この世界に来て最初の思い出…トラウマが蘇る。



「あら、ガルムって言えばツウの因縁の。初仕事には出来過ぎた相手ね。その依頼受けるわ〜。」


マリは非常に軽いノリでその依頼を受けた。


俺に相談とか確認とかは、しない感じね。おっけー。



ちょっと不貞腐れる俺を気にも止めず、マリはアズサさんと手続きを進めていく。



「よし!じゃあ早速、初仕事!…と行きたいところだけど…ツウ、武器がないよね。」



そう言えば、色術のことばかりで武器のことを考えていなかった。


武器なんて、もちろん使ったことはない。けど、男の子だもん。自分の武器ってワクワクするよね。


「ここに来る途中で武具店を見かけたけど、そこで買うの?」



今朝ここに来る途中、メインストリートのそう遠くない場所に大きな武具店があった。楽しみだ。


それを聞いたマリが、人差し指を立て、横に数回振って


「チッチッ。そんなとこじゃロクなの手に入らないわよ。私の行きつけで作りましょ。」


なんと、いきなりオーダーメイド。

あまりのワクワクが抑えきれず、どこからともなく俺の周りにキラキラと謎のエフェクトが溢れ出す。


「さ、ここで喋ってても時間の無駄だし。いざ武器を作りにレッツゴー!」



武器…やっぱり巨大な得物は男のロマン、大剣かなぁ…。

ゴツい長柄武器もカッコいいよなぁ。槍とか、戟とかも好きだし…。


この世界に来てから、今が一番足取りが軽いかもしれない。とても楽しみだ。



俺とマリはリバティワーカーズ《ホーム》を出て、マリの行きつけ鍛冶屋へ向け出発した。

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