3.初めての狩り
孤児院から旅立った俺は村の端の柵を乗り越え、遂に冒険家としての一歩を踏み出した。
「これで俺も冒険家の一員か」
といっても村の外で冒険家がどのように暮らしているのかなんて知らないから、いまいちイメージは掴めてないんだけどな。
今回はきちんと整備されている道を歩いている。院長によると、ある程度のところまでは道が整備されているらしい。それ以降はモンスターが多い上に強すぎて、道を作ってもすぐに壊されてしまうらしいのだが。
「おっ、出てきたな。カウルー。今度は15レベだな」
ただ俺は今11レベ。しかも力は10しかない。なので、剣をカウルーに思いっきり振り下ろしても、
「ブモオオオッ!!!」
「全っ然斬れねえ」
剣が体に食い込むだけで、斬ったという感じはしない。何度も何度も振り下ろすが、カウルーに傷をつけるだけだ。
「やっぱ力にステータス振るべきだったかなあ。でも運に振りたかったんだよなあ」
だが振ってしまったものは仕方ない。今の俺にできることをやるだけだ。とりあえず今は、目の前のカウルーを倒すことに集中だ。
幸い、痛みで上手く動けないのかカウルーはその場でぴくぴくと震えている。チャンスだ。
「はあっ! はあっ! だあっ!!!」
「……ブ、モォ」
大体五十回くらい斬っただろうか。ついにカウルーは消えてしまった。
「や、やっと倒した。さて、何が落ちたかな。肉かな。それとも皮とかかな」
そう思ってカウルーがいた場所を見ると、何やらキラキラ光る小さな何かが落ちていることに気づいた。
「ん? 何だこれ。指輪?」
拾い上げると、指輪についての説明が出てきた。
力の指輪R (力 +5)(力 +レベル)
「え、まさか着けると力が上がるのか? ちょっとやってみよう」
指輪を左手の人差し指に嵌め、ステータスを確認してみる。
ソウタ
Lv.12
力 10 +17
防御 10
魔法 10
魔法防御 10
素早さ 10
運 85
+10
おお! 力のところに+17ってされてるぞ! ということは今の俺は力が27あるってことだな。二倍以上じゃないか。
「これ指輪落ちるってやっぱり運を上げまくったからなのかな」
因果関係はまだ分からないが、レアな指輪が一発目に落ちたのはおそらく運を上げたことによるものだろうな。
「さて、力も上がったしこの調子でどんどん狩っていこう」




