(8) 巨木が消えた
俺の木刀の素材の話から、とっても固い大岩亀の話になる、神木でも俺の木刀の素材には成らないことが判明。
「じゃ、お城くらいの豪邸を建てられる木材素材をくれませんか? タンスやベッドの内装の分も。」
さわさわ ざわざわ 風が抜ける。
「森の木が答えてくれました、だいすけにその素材が与えられます。 此方へどうぞ。」
ベルデが案内してくれるそうだ。
俺にも解る、木が開けて道が出来ている様だ。 ベルデの案内要るのか?
「まだ、かかるのか? 走った方が速いんじゃないか?」
ベルデが、木に触れると
「もうすぐだって」
「木と話せるのか?」
「言葉じゃないけど、信号的な感覚。」
ふーん
ベルデらは飛んでる。僕だけ歩く。ウナは、肩の上。こいつが一番楽している。
さっきから、気になっていた事を聞く。
「なぁ、このキノコ食べられるのか?」
「うん、食べられる。私たちは食べないけど」
俺の身長より高いキノコ
「貰っても良いか?」
「こんなに大きいの食べられるの?」
「流石に一度じゃ無理だよ。鞄に入れておく」
『神眼』『鑑定』を使うと、
『人大・精霊茸』
レア度:★★★★★
特長:人より大きなキノコ、最初の1年で150センチ以上に育つ、5年物は200センチにもなる、主に妖精界に自生するキノコ。とても美味しい。
と言うことは、これ等は2~3年物?
「貰っても良いんだよね?」
「うん、来年には生えてくるから大丈夫」
というので10本鞄に入れた。
「何で入るの?」何て言われても俺にも解らん。
「そういう鞄だからな、貰い物だから詳しくは知らん。」
暫く歩く。
「なぁ、この木の実食べられるのか?」
回りの木にいくつも木の実がなっていた。
「食べられるよ、美味しいよ」
「貰っても良いか?」
「良いけど、直ぐ食べないと芽が出てくるよ」
そういうことなら、鞄に入れておけば済む。
一つ食べてみた。
「おっ、これは梨だな。旨い。」
種も無い、皮も食べられたので完食です。 ん?芽が出る?
「なぁ、全部食べれたけど、芽が出るってどう言うことだ? 種は無いぞ」
「それは、実でもあるけど、種だからよ」
「これが種? 柔らかくて旨かったぞ」
【神眼】『鑑定』
『種梨の実』
レア度:★★★★★
特長:梨の様な味の種。自然落下以外の収穫だと、1週間で実が採れる木になる。主に妖精界に自生する果実。とっても美味しい。
取り合えず、100個 鞄に入れておく。
暫く歩く。
「まだか?」
もうすぐと言われてから15分は歩いていた。
「もうすぐ、見えてくるはずよ」
言われて直ぐ 巨木が見えた。
「デカッ」
これが、今まで見えなかったのか?
ん? 『サーチ10』(青)に反応有り。この辺りの妖精より遥かに強い魔力が近づいてくる。
「なぁ、ウナ、此方に近づいてくる大きな魔力を感知したんだが…。」
「え? どっちから?」
回りのベルデたちも、おろおろする。
反応のある方を指差す。
「あっちだ」
「向こうは、精霊の大樹の方角、精霊様かな?」
「ん~、名前は『グランデス・フローレス』だ。」
「えー!『グランデス・フローレス』様?」
ベルデたちが、おろおろする。
「どうしましょう?」「何で?」「どうしよう?」「何した?」「人間と話したから、怒られるのかな?」とか言ってます。
はい到着。
「着いたみたいだぞ」
「こんにちは、人間さん」
「あぁ、こんにちは。俺の名は『ごしき・だいすけ』だ。よろしく『グランデス・フローレス』」
§§§§ ステータス(青) §§§§
名前:グランデス・フローレス
種族:妖精族 (森の妖精)
性別:女 164歳
身分保証クラス:精霊
素質:ー
レベル:17/100 [ 1 ] [ ー ]
§ § § § § § § § § § § § §
H P: 87,447(/87,447)
M P: 87,566(/87,566)
攻撃力:95,705
防御力:87,460
魔攻撃:87,438
魔防御:87,488
力 :86,486
丈夫さ:80,948
魔 力:81,274
敏捷性:83,985
器用さ:82,161
賢 さ:83,440
運 :56
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
妖精の服(物理+30 魔法+50)
精霊じゃなかった。妖精でこの強さ、ウナは、木の妖精で、グランデスは、森の妖精。おまけに更新経験有りか…。
グランデスは、茶色い髪の毛のセミロング、前髪をおでこの半分くらいでまっすぐ揃えている。 優しい感じの顔つき、可愛いと言うより綺麗だ。
服装が花びらではなく、ローブ。青…下から、三番目の階級?なのかな?
「『フォレスト・パーク』様からの命により迎えに来た、一緒に来てもらおう。」
「良いけど、この木を貰いに来たから待ってて」
「そんな時間は無い、『フォレスト・パーク』様をお待たせする訳にはいかない。」
「大丈夫、直ぐ済むから」
直径150メートル、高さ100メートルはある巨木が…
「家の建築資材として、鞄に入れ。」
目の前の巨木が消えた。
鞄に、板や角材…建築資材として収納された。
「…「えーーーー!」…」妖精達が驚いた。
大の字で驚くのは、ベルデだけです。
「はい終わりました、行きましょうか?」
グランデス・フローレス…スペイン語で大輪の花
フォレスト・パーク…スペイン語で森林公園
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