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始まり-4

 「女の子がこんなところに一人でいたら、危ないじゃないか」


 どうやら『お母さん』は、俺が女の子だと勘違いしているらしい…これはチャンスだ。


 「じ、実は、道に迷ってしまって…」


 「黒髪なんて珍しいね、それに見たことのない格好…あんた、どこから来たんだい?」


 声が一番の心配だったのだが、どうやらバレなかったようだ。てか、別にごまかす必要なくね?


 「いやーそれが、さっき突然この世界に…じゃなくて!え、えっとー、ひ、東の小さな国から来ました!」


 上手くごまかせたことの安心で、つい口が滑りそうになったが、なんとかとどまった。異世界召喚なんて、説明がめんどくさいし、まず信じてもらえないだろう。


 異世界ネタなら使い古されたパターン。世界の東側に存在する小さな国。他国との国交が少なく、そこから来たと言えば誰もが納得してくれる魔法のように便利なお約束。しかし…


 「?ここより東に、国なんてありゃしないよ」


 この世界でそれは通用しなかった。


 「え!?あ、あー!そうですよね!私ったら、東と西を間違えるなんてー、西!西の方から来たんです!」


 「西?ってことは、モルスダルスかい?」


 「モルスダルス?」


 しまった!と思ってからではもう遅い。初めて聞く地名に、つい反応してしまったのだ。


 「違うのかい?」


 「い、いえ!モルスダルスから来ました、はい!」


 「まあ、どこでもいいさ。それよりあんた、さっき繁華街(はんかがい)で何か聞きまわってたみたいだけど、どうしたんだい?」


 どこでもいいなら聞くなよ!てか見てたなら話しかけてくれてもよくない!?というツッコミを脳内で展開しつつ、相手から聞いてきてくれてラッキー!と思った隼人は、すかさず質問。


 「実はですね…」

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