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悪役令嬢は可愛いものがお好き  作者: 梓弓
第一章
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しばらくカイト様と雑談をしているうちに、自宅へ到着しました。


「……あ、いつの間にか家に着いていたみたいですね。送って頂いてありがとうございました。」


「どういたしまして。」


「それに、今日は美味しいお菓子を私の為に用意して頂いてありがとうございました。お買い物も久しぶりで楽しかったです。」


「いや、こちらこそ。用意したお菓子、喜んで貰えて良かったよ。買い物も急だったけど付き合ってくれてありがとう。」


「ええ。カイト様のお役に立てたのなら良かったです。」


「うん。とっても頼りになったよ。……じゃあまた今度な、シオンさん。」


「はい、カイト様。近いうちにまた。お荷物もしっかり預からせて貰いますね。」


「うん。荷物多くて悪いけど、頼むよ。それと、家に着いたら早めに次会える日を調べて連絡するから。」


「はい。連絡お待ちしてますね。」


私の言葉に笑顔で頷き、カイト様はイール邸へと帰って行きました。


カイト様のお買い物を手伝い、その後自宅に送って頂いた私は早速自室の作業スペースに行き、スイーツデコに必要な粘土版やヘラなど作業机に並べて、いつでもカイト様にお貸しできるようチェックしました。一応使用後は綺麗にしているとはいえ、人に貸す物に不備があってはいけませんからね。


ちなみに、カイト様が購入した材料は我が家で預かる事にしました。

カイト様がお母上に差し上げる物ですから例え材料とはいえ、イール家に置いて置くのはまずいと思いましたので。


カイト様から預かった材料は今まで使っていなかった、重ねる事ができる収納ボックスしまう事にしました。

元々はスイーツデコの材料が増えた時の為に多めに用意していたのですが、ちょうど良かったです。

この収納ボックスですが、一つは妹の物で私が妹に用意した小さな粘土版やヘラの他に、妹自身が買ってきたリボンやビーズなどがしまわれています。

着々と私のハンドメイド好きを受け継いでいる様なので嬉しい限りです。

ちなみに姉は可愛い物は好きでも細かい作業は苦手らしく、ハンドメイドにはあまり興味が無いそうです……。


それはさておき。

カイト様から預かった材料とお貸しする道具などを収納ボックスにしまってひと息ついていると、コンコンと私の部屋のドアを叩く音が聞こえました。

そして、


「シオン様、入っても宜しいでしょうか?」


と、執事のナイツが部屋の外から声を掛けてきました。


(あ、もしかしたらカイト様の事でしょうか?)


「はい、どうぞ。」


と私が返事をすると


「失礼致します。」


と言ってナイツが部屋へと入ってきました。


「もしかしてカイト様からのご連絡が来ましたか?」


「はい。カイト様から、次にお会い出来る日のご連絡がきました。」


「カイト様のご自宅はそれ程我が家と離れてはいないとはいえ、随分と早いですね。」


「私も驚きました。シオン様のご予定を確認し終えた所で、イール家の従者殿がいらしたので。」


と、ナイツは少し困り顔で答えました。


「ええと……イール家の従者さんには何てお返事を?」


「シオン様のご予定ですが、明日は座学、明後日はダンスの講師の方が来ますので最短で3日後、とお伝えしました。」


「3日後ですか。」

(というか、明後日は私が苦手なダンスのレッスンがあったのですね……。)


「はい。そのようにお返事しました所、従者殿はカイト様もご予定が3日後以降は比較的空いているとおっしゃったので、3日後、カイト様の訪問をお受け致しました。」


「分かりました。急ですがカイト様へのおもてなし、宜しくお願いしますね。」


「はい。かしこまりました。」


という訳で3日後から、カイト様とクロカンブッシュの小物入れ作りを始める事になったのでした。


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