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♡3♡エルフの里、じゃなくてエルフの国だった

エルフ〜

✧✧

 僕はラヘル。エルフ国の王族だ。人間たちにはよく勘違いをされるが、エルフの王族だからといってハイエルフというわけではない。そもそもハイエルフとエルフは姿形こそ似てはいるが全く別の生物である。エルフは元は妖精だが、ハイエルフは大地そのものである。つまり、僕達エルフにとって神に等しい存在である。


それにエルフだからといってハイエルフに出会ったことがあるかといえば国内の殆どのエルフはNOと答えるだろう。ハイエルフはとても数が少ないことも理由の一つだ。もはや伝説の域に近い。


そうなるとエルフの王族はどのような存在なのかという話になるだろう。話を少し戻すが、エルフはもともと妖精であり、妖精が進化することによってエルフになる。エルフに進化するためにはハイエルフの祝福を直に貰い受ける必要がある。そして祝福を直に貰い受けてエルフに進化したものをこの国では王族としているのだ。


 それならばエルフは全員王族なのではないか?と言うような質問をよくもらうがそうではない。エルフは別にハイエルフに直接祝福を貰い受けたものだけではないのだ。むしろ貰い受けられたエルフは少数だ。直接祝福をされたエルフたちが子供を産み、その子供までは王族とされる。しかし、その子どもが産んだ子供、孫の代からは王族ではなく国民とする。そして国民と国民が結婚して子どもが産まれれば国民が生まれる。そういうことだ。


 エルフは人間や他の生物に比べたら長命の方だと思う。特に直接祝福を受けたエルフは他のエルフたちに比べて3倍ほど長生きする。普通のエルフ(国民)は平均寿命300年くらいだが、王族のエルフはザッと900年くらい生きる。そのため、人間のようにせっせと子供を作らなくてもやっていけるのだ。


僕はエルフの王族だ。しかしハイエルフに出会ったことも祝福を直接授かったわけでもない。祝福を授かって妖精からエルフに進化したのは僕の父上と母上だ。そのため僕は王の実の息子であり、王族なのだ。だが、もし僕が結婚して子供が生まれたとしてもその子供は王族ではなく国民だ。一緒に暮らすことは許されない。もし僕がハイエルフと結婚したとすれば子供も王族として一緒に暮らすことが出来るがそんな夢物語は存在しない。そもそも一生のうちにハイエルフに出会えるかさえも怪しいのだから。僕は今までエルフの王族として300年生きてきたが、ハイエルフに出会ったことはない。


 だからまさかこんなことになるなんて夢にも思わなかったのだ。


 「ラヘル王子!!緊急連絡でございます!ハイエルフのライラック様と直に祝福を受けたと思われるエルフ、ビケイ様がこの国に入国なされたいとのことです!!」


「は?」


 専属側近のスイーカが大慌てで僕の執務室に駆け込んでくるまでは。


✦✦


 ハイエルフとエルフ、ライラックとビケイは手を繋いで森の中を黙々と歩いていた。途中ビケイがライラックに擦り寄って来たりほっぺにキスをしてきたりしたが、それでも足を止めずにトテトテと、森の中を歩き続ける。3時間ほど歩いたところでビケイは不安そうにこちらを見下げて来た。しかしライラックは気にせず歩き続ける。


 歩き続けて六時間、外壁らしきものが見えてきた。うん、これはエルフの里というよりエルフの国だな。大きさ的に。


 ライラックたちが門の前に歩いていくと、二人のエルフらしき青年がこちらに歩いてきた。体格好からして門番なのだろう。エルフだからか、やっぱり二人とも美形だった。うん、良いね。やっぱりエルフは良いよ。美形しかいない。ここがエルフの国ならライラックの好みの美形もいるかもしれない。少し楽しみ。

ライラックは近づいてきた門番に声をかけた。


「ねえ、ここエルフいっぱいいる?入れる?」


 すると門番2人はぎょっとしたような表情をしてライラックとビケイを交互に見返していた。それもそうである。今の美形の格好は少々ヤバかった。大事なところに葉っぱ一枚貼っ付けただけの裸族であった。ビケイの顔が端正な顔立ちのため、余計に違和感が仕事していた。


 それだけだったらまだエルフの裸族あっただけだろう。しかーし!そのエルフの隣にはおそらく3歳児くらいの幼い幼女エルフ(ライラック)が仲良く手を繋いでいたのだ。完全にコイツ(ビケイ)は幼女趣味の変態エルフにしか傍からには見えなかった。


 そのため、門番のエルフ二人は何か間違いが起こる前にビケイを捕縛しようとライラックとビケイの方へ近づいたのだが、いざ近づいてみるとものすごい量の妖精たちがライラックの周りを飛び回っていたのだ。


 二人の門番は感じた。この幼女エルフ、ただ者じゃない!!と。そう感じたからこそ門番の一人は至極丁寧にライラックに返答した。


「はい。ここはエルフがの王が治め、多くのエルフの民がお生活しているエルフの国でございます。、、、失礼ながら貴方様は、、、ハイエルフですか?」


「うん。ハイエルフのライラック。こっちはエルフのビケイ。元は火の妖精だったんだよ。だから服がないの。」


ライラックは門番たちの誤解を解くべくビケイを弁護した。しかし門番たちの様子は予想外のうろたえようだった。それもそうだだって自分たちの目の前にいたのは正真正銘のハイエルフだったのだから。それに変態エルフだと思っていた赤髪エルフは直接祝福を授かった、つまりエルフの王族だと言うこと。ふ、不敬なことをしなくて良かったと門番2人は背筋にヒヤリとしたものが伝ったのだった。


 「しょ、少々お待ちを!!!」


 門番の一人は王族にこの自体を報告すべく全速力で王宮へ向かって走り出した。




次はようやくスライム出てくるよ

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