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魔法少女は異世界を救済(蹂躙)する  作者: EDA
プロローグ

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1/20

最後の戦い

2025.12/26

・初日は5話分を公開し、以降は第1部の完結まで毎日更新いたします。

 魔法少女ステラは、その日も世界の平和と秩序を守るために戦っていた。

 敵は、人間の悪意が凝り固まって具現化した『破戒物ブレイカー』である。

 しかし今回出現した『破戒物ブレイカー』はかつてなかったほどの強敵であり、さしもの魔法少女も苦戦を強いられていた。


「こうなったら、もうアレを使うしかないね!」


 魔法のホウキに横座りになったステラは、星空をひゅんひゅんと駆け巡りながらそのように言い放った。

 ツインテールにした髪も、明るく輝く大きな瞳も、魔法少女の正装たるフリフリのコスチュームも、すべてがスカイブルーにきらめいている。そして、どれだけ強大な敵を前にしても、その純真なる眼差しには不屈の闘志がみなぎっていた。


 しかし、その肩にちょこんと乗った相棒のジェジェは、「えー?」と不平がましい声をあげる。こちらは星空を詰め込んだようにきらきらと半透明に輝く、ウサギのぬいぐるみのごとき外見である。


「アレを使ってしまうのかい? ボクはあんまり、推奨できないな」


「だって! どんな魔法も、あいつに呑み込まれちゃうじゃん! もう出し惜しみはしていられないよ!」


 そんな言葉を交わす二人の足もとで、『破戒物ブレイカー』が地鳴りのごとき咆哮をほとばしらせた。

 今回の『破戒物ブレイカー』は、体長十メートルはあろうかという漆黒の巨人である。その途方もない巨体はぼんやりと影のように霞んでいるが、真紅の双眸にはこの世を滅ぼさんとする邪悪な妄念が燃えさかっていた。


 ステラとの不毛な鬼ごっこに見切りをつけたのか、『破戒物ブレイカー』は足もとの大地に巨大な拳を振り下ろす。

 すると、拳と大地の接地面に漆黒の輝きが爆発し――『破戒物ブレイカー』が拳を引くと、地面にはぽっかりと半球の形で穴が穿たれた。衝撃で地面が陥没したのではなく、その場に存在していた土や草木が消滅したのだ。


「ほらほら! あいつを放っておいたら、地球が穴ぼこだらけにされちゃうよ!」


「うーん。あの攻撃から察するに、あいつは次元に干渉できる『破戒物ブレイカー』なんだよね。そんなやつにアレを使ったら、どんな反作用が起きるかも演算できないよ。だからここは、覚悟を固めて……『本体コア』を狙うしかないんじゃないかな?」


「そんなこと、できるわけないじゃん! てゆーか、そもそもあいつは『本体コア』が見当たらないしね!」


「え?」と小首を傾げながら、ジェジェは青いビーズのような目を明滅させた。


「本当だ……あの『破戒物ブレイカー』は、『本体コア』を有していない。こんなこと、ありえないよ」


「ありえないって言っても、それが事実だもん! あいつを倒すには、アレを使うしかないってことだね!」


 あくまで熱情的なステラに、ジェジェはしかたなさそうに肩をすくめた。


「まあ、ボクはあくまでキミのサポート役だからね。最終的な判断は、キミにおまかせするよ」


「うん! ステラにおまかせあれ!」


 ステラはとびっきりの笑みを浮かべつつ、魔法のステッキを振り上げた。


「ラグナロク・スピリトーゾ!」


 ステラの呪文詠唱とともに、どこからともなく壮大なるオーケストラの演奏が響きわたる。

 それと同時に、七色に光り輝く音符が世界にあふれかえった。


 輝ける音符は竜巻のように渦を巻き、漆黒の巨人に襲いかかる。

 すると、漆黒の巨人は手の平から漆黒の球体を生み出して、それを迎え撃った。


 凄まじい質量を持つ光と闇が、虚空で激突する。

 すると、光と闇はもつれあいながら世界に四散して――それらのすべてが消失すると、魔法少女と巨人の姿も忽然と消え失せていたのだった。

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