第六十七話 俺のヒーロー
俺の願い……
この世界が笑顔と楽しいで溢れますように
だたそれだけ
☆百合
小学校低学年の時に転校をした。それまでは標準語で話す世界にいて、引っ越し先では宇宙語のような言葉を話す人たちしかいなく周りが話している言葉はほとんど理解が出来なかった。引っ越し先は父親の実家というところ。父親は大学生の時からボランティアで子供たちにボールを使ったスポーツを教えていた。その関係もあり、俺は転校初日から有名人で知らない人たちから話しかけられる日々が続く。しかし、何を言っているかもわからないし、知らない人たちから話しかけられるのがストレスになり学校へ行かなくなった。
そんな時、気晴らしにと母親がドライブに連れて行ってくれた。その時にアーチェリー場を通りかかり興味を持った。田舎の家には広大な畑があり、畑とアーチェリー場で遊ぶようになった。それを見ていた隣に住む同級生の蓮も興味を持ち、一緒にアーチェリーをやるようになる。
蓮も転校生で母親が政治家になるために別の県から引っ越してきたそうで、ここの宇宙語のような言葉に悩んでいた人の一人であった。しかも他の趣味も考え方も似ていることがわかり、俺たちはすぐに仲良くなった。
アーチェリーはオリンピック種目になるようなスポーツで団体戦もあるけれど、結局は個人の成績が重視される。そのため競技のアーチェリーをやるからには成績をと言われるようになる。アーチェリーの道具は高く、買うからには本格的に競技をやると約束をする。蓮と一緒に楽しく練習はするけど、試合ではライバル。俺は競争が嫌いで楽しみたいだけ、けどライバルになるということは自分の得意な部分を隠すということになり一緒に練習をしなくなっていく。折角出来た友達だったのにライバルになるなんて……。
だたお互いの好きで語り合って、論議して、大声で笑いあっていたいだけなのにそんな簡単なことができない。差とかステージが違うとかどうでもいいんだ……笑顔で楽しいって思える場所がほしかった。
世の中は競争するのが当たり前の世界かもしれない、けどただ楽しんでいくのは難しいことなのだろうか。好きなことを好きなようにするのは許されないのだろうか。
そんな時、アンバトを楽しむ、スポーツを楽しむ羽柴兄弟に出会った。俺も自分なりに自分の好きに正直にアーチェリーを楽しみたいと思ったんだ。
羽柴は……葵は何度も俺に手を差し伸べてくれた。
だから今度は俺が……。
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