ドラゴンと少女〜愛は種族を超えて〜
パキパキと言う音とともに眩しい光が差し込む。
ああ、あの言葉は本当だったんだ。
「ドラゴン」
そう一言誰かの声が聞こえた。
その刹那に気を失った。
あれは神の審判だったのか。
『人として生きてはいけない』
そう言われたのだろう。
ああ、どうしようか
このまま野生で生きていけるのか
親はいつまでも俺のいる場所には来なかった。
見捨てられたのか
それとも子育てをしない種族なのか
それからというもの木の実を食べ続けた。
最初は恐る恐るだったが食べてみるとこれが案外うまい。
落ちている木の実だけで十分この小さな身体は満たされた。
ただ心配なのが一向に大きくならない…
今のところ凶暴な動物には会っていないけど
早く大きくならないと食われてしまうだろう
恐らくだがドラゴンとは非常に成長が遅い種族なのではないだろうか。
なら、絶望的だ。
そんな心配もあったが数週間ほどだろうか
その位は無事過ごせた
体長15センチほどだが…
転機は訪れる。
ある日巣から遠出をしていたとき
森がひらけた場所
その少女はいた、
どこか哀しそうな顔で