第45話 魔王だって風邪くらい引かぁな
どうも、チャーリー・ウィラポンです!
カーッ(゜Д゜≡゜д゜)、ペッ
最近、更新が遅れ気味です
。・゜・(ノ∀・*)σ。・゜・イーヒャッヒャッヒャッ!!
病欠明けの学校である。どうでもいいけど、数日学校休むと、行かないといけないとわかっていても行きたくならなくない? 正直、熱にうなされてか、ほとんど数日間の記憶がないものの、それでも学校には行きたくない。まあ、行きたくないという気持ちが持てるだけ、余裕があるということか。近頃は唯桜に振り回されっぱなしで心労がたたったのだ。そうに違いない。俺は自問自答して、自分で納得していた。
「リベル、リベル、リベル~! 熱が出てたって聞いたわよ? 大丈夫なの?」
猪突猛進ガールであらせられるエレア・シチジョウさんが、俺の姿を見た途端、高速で近寄ってまくしたてる。近い近い。しかし、唯桜とは違うけど、エレアも整った顔立ちをしている……。かわいい。
「落ち着きなはれ、エレアはん。そもそも、大丈夫やから登校してるんやがな」
「なはれ? はん? やがな?」
おっと、ニセ関西人のノリが通じないんだった。
「大丈夫だよ。欲を言えば、あと一日くらい休みたかった気もするけど」
せっかく大手を振って休めるのだから、しっかりと休みを堪能したかった。ほとんど寝てて、一日が希薄すぎた。みんなが真面目に勉強している時に休んでいるという罪悪感、そして開放感。う~ん、何故かこういうところ、唯桜は真面目だ。主をテロリストに仕立て上げようと画策しているくせに。
「微熱でも残っていたら大変よ! しんどかったらすぐ言ってね?」
優しい。エレアはんは面倒見がいいなぁ。
「久しぶり、かな? 俺も休んでいたんだけど」
「あれ? エイジくん。エイジくんも休んでいたわね。仲がよろしいことで」
エイジも? 俺と同じように休んでいた? なんか、いい気分がしませんな。なんてったって、こいつは俺を破滅に追い込む主人公サマなのだ。
「仲良くなんかない! なんで、おんなじ日に休むんだよ! ストーカーか!」
「おいおい。そんな毛嫌いするなよ。偶然、同じ日に休むことだってあるだろ? まあ、俺の場合は病欠じゃなくて仕事の都合だったわけだけど」
「仕事? エイジくん、なにかお仕事してたの?」
貴族学校の学生で仕事をしている者は多くない。基本的に貴族の庶子が通う学校なのだ。端金のために彼らが汗を流して労働に勤しむはずがない。――うう、俺も今生では人のことはあまり言えない。
……ま、まあ? 俺は前世で擦り切れてボロボロになるまでブラック企業で社畜となっていたのだから、経験値的には充分に労働している。うん。だから、俺は言う権利はある。あるのだ。
「ああ、学費もそこから出しているからね。勤労学生って奴だよ」
おおう、主人公サマと言えども大変ってわけだ。おそらくだが、手っ取り早く収入を得るために、軍に入ったのだろう。いい迷惑だ。俺はこいつの学費捻出のために死ぬような思いをさせられたのだ。
……あれ? 入学前のいざこざがなけりゃ、ひょっとして俺はこいつに追い詰められることはなかったってこと? なんてこったい!
「どうしたの、リベル? うんうん唸って頭振って。ちょっと怖いよ?」
俺は俺自身の運命が怖い。勇者と魔王が相剋するのは宿命なのだろうか? いやいやいや、運命なんてあるわけがない。運命があるならば『銀光の勇者シルヴァリオ・エイジ』の脚本だけだが、既に俺の知るシナリオとは異なっている。だから、運命なんてないのだ。これは、単に俺の運が悪すぎるだけだ。そうに違いない。
「なんでもない。ちょっとロックミュージシャンにあこがれていただけさ」
「?」
俺の小粋なジョークが通じなかったらしい。悲しい。けど、頭上に『?』を浮かべているエレアはかわいい。
「とにかく、俺は仕事で欠席していただけだよ。身体もなんともないし、結局特に何もすることはなかったけど」
それにしても、こいつが連日いなかったってことは、ラルフグレイン伯爵軍でなにかあったのだろうか? また、テロリストでも狩り出していたのかもしれない。この辺の事情は、多分唯桜が調べているだろうから、帰ったら嫌でも教えられるだろう。
「それにしても……リベルも同じ日にいなかったのか……」
「な、なんだよ。俺だって風邪くらい引かぁな」
俺をどれだけ馬鹿と思っているのだ。馬鹿は風邪引かないというが、あれは馬鹿は風邪を引いても気づかないってことだ。俺はちゃ~んと気づいていたから馬鹿ではない。
「まあ、鬼の霍乱って奴かな」
誰が鬼だ。俺はかよわい一般帝国民だ。断じて鬼でも魔王でもない。
* * *
――リベルが、惑星ファルネジアでの作戦当日に休んでいた?
何かが引っかかる。だが、ファルネジアでのテロリスト狩りに魔王は姿を現さなかった。もし、魔王が出ていたとなれば、あのイヴァル殿下と必ず衝突していたはずだ。いや……。
――そう思わせておいて、後方から指揮を取っていた? 伯爵軍やイヴァル殿下の情報を得るために。
もしそうなら、魔王はテロリストを犠牲にして、一部とはいえ帝国の戦力を推し量っているといえる。魔王はキャバリーの操縦センスもさることながら、知略に優れていると思われる。なにせ、瞬時の判断で、エイジの動きを計算して、彼の攻撃を利用してまんまと逃げおおせたのだ。
――その最大の武器は武威ではなく、知謀か。
いつしか、エイジはリベルに寄せていた疑惑を忘れていた。だが、彼は知らない。自分自身が魔王を過剰評価していることを……。
アヒャヒャ(●´∀`●´∀`●´∀`●´∀`●)アヒャヒャ
カーッ(゜Д゜≡゜д゜)、ペッ
風邪予防にはサウナがいいんですわ
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